MECE

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MECEとは、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略でミーシーと読む。「モレなく、ダブりなく」などと訳され、必要な要素を重複なく網羅した状態のことをいう。

たとえば、「移動手段」の下位概念として「自家用車」、「電車」、「飛行機」を挙げたとすると、これはバスや船などの移動手段が含まれておらず、モレがある状態である。また、「女性の顧客」の下位概念として「学生」、「社会人」、「主婦」を挙げたとすると、これは学校に通っている主婦が「学生」と「主婦」のいずれにも該当するため、ダブりがある状態である。このようなモレやダブりを解消した状態がMECEであり、たとえば、「日本」の下位概念として47都道府県を挙げたとすると、これはモレやダブりがない状態なのでMECEといえる。

MECEは、仮説思考を実践する上で非常に重要な概念である。
本来仮説を立てるには、その分野においての経験が必要である。経験がない場合、仮説を立てた段階でその仮説が最も確からしいものであるかを判断することができないためである。
しかし、課題や打ち手などをMECEに立案し比較・検討することで、その分野においての経験がない人でも、最も本質的な課題や効果的な打ち手を論理的に見つけ出すことが可能になる。
また、MECEに考えるために便利なツールとして「ロジックツリ―」や「フレームワーク」がある。これらを用いることにより、MECEに基づいた分解や構造化をより効果的・効率的に行うことが可能になる。