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眞野輝彦コラム

2006.05.01 「日銀のBalance Sheetにみる金融調節機能の限界」

 4月21日のワシントンG7共同声明には、原油高騰による経済への悪影響への懸念が表明されている。原油ばかりではなく、昨年央対比で、非鉄金属先物は、亜鉛130%、銅80%、農産物先物、砂糖75%と資源・食料価格が上昇している。

 このような物価やコスト上昇圧力の中で、日米欧の長期国債の金利が0.5%絡み上昇している。

 ところで短期金利は日本銀行が決定するが、長期金利は市場で決定される。勿論、日銀は長期国債を買うことで市場を牽制することは出来るが、金額的な限界がある。添付の簡略化した日銀のB/S(本年3月末)をご覧頂きたい。

 まず注意すべき事は、日銀は発行銀行券の残高(75兆円)を長期国債保有の限度としているが、長期国債の保有残高は既に60兆円に達しており、巨額の介入は出来にくい。更に、長期国債の補完的融資ともいえる乗換引受短期国債を加えると、限度をオーバーしていることになる。

 次に、IT手段を活用した決済が今後も増加することを考えると、発行銀行券額が減少する可能性も高く、そうなると国債買い入れ限度は低くなる。長期市場への介入は益々出来にくくなるのである。

 量的緩和政策の終了で、31兆円ある当座預金は、6兆円程度に、それに対応して短期供給オペ残高も31兆円程度に圧縮される。日銀資産の約70%が政府融資となる。中央銀行の役目は一体なんであるのか、考えさせられる日銀B/Sである。
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(注)

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