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眞野輝彦コラム
2006.06.06 「円の国際的地位低下」 ―バブルのもう一つの付け―
日本経済は秋口に「いざなぎ景気」を抜くとの予測が強まっており、また大手民間金融機関の業務純益が不良債権処分額を上回り、不良債権(同時に借り手の不良債権問題でもある)もほぼ終焉している。民間経済はマクロ的にはバブルの後遺症から脱却していると言えよう。
しかしながら各国が保有する通貨別外貨準備(別表)をみると、円に対する国際信頼度は低落を続けていることが分かる。
バブル発生以前、即ち1985年秋のプラザ合意による円高対策としての金融緩和時には、円のシェアは7.3%であったが、最近は4%を割れ込んでいるのである。
一方、米ドルは55.3%から99年には71%に達し、その後ややシェアを落としたとはいえ、65%台を維持している。冷戦の終焉により米国が唯一の超大国となったことに加え、NY市場の利便性が米ドルを支えていると言えよう。米国の赤字の垂れ流しが逆に外貨準備のシェアを拡大していることは大きな皮肉であり、同時に今後の大きな矛盾を孕んでいる。
もう一つ円のシェアを低下させている原因は、ユーロの登場であり、世界の外貨準備の約四分の一に迫っている。米ドルの赤字不安が強まれば、シェアはさらに拡大しよう。
円の課題は、公的部門の巨大債務、経済的利便性不足と同時に、円と言う銀行にはガードマンがいるのか、「自分で自分の国を守れるのか」という課題があることを、ここに再指摘しておきたい。
(注)
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