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眞野輝彦コラム
2008.01.21 「原油高の第三の要因」 ―建値通貨の問題―
昨年末一時100ドルをつけた原油価格は、小休止状態にあるものの、今年もこの高値が続きそうである。原油高の原因は三つに大別される。
第一は、価格決定の基本要因である実需関連である。ここには景気動向、途上国需要、在庫量、工場の稼働率、産油国の埋蔵量などが含まれる。
第二は、金融の側面であり、各国の各種金利動向や供給量である。世界の追加流動性は、米国の経常赤字に基づく米ドル、巨大外貨準備国の介入による介入国通貨、更にはCarry Tradeの原資となっている円の流動性が三大根源であり、GlobalizationやIT技術で加速され過剰流動性を生んでいる。Sub-prime問題の根源がこの過剰流動性にあったことは今更繰り返すまでもない。
第三は、最近注目され始めた建値通貨の問題である。米ドルが下落すれば産油国は米ドル建価格を引上げざるを得なくなる。米ドルの購買力低下で、米ドル以外の通貨国による輸入金額が拡大するからである。
この三つの要因は、政治、治安状態などの定性的要因と思惑がからみ、変動することは言うまでもない。下図は米ドル、円、ユーロ建ての原油価格の推移を指数化したグラフである。米ドル建と円建では約3倍に達しているが、通貨価値が上昇したユーロ建では2倍にとどまっている。ここに強い通貨の大きなメリットがある。
福田総理は消費者目線の政策を掲げ、民主党はガソリン税率の引き下げを主張している。円高政策は消費者対策の大きな選択肢であることを指摘したい。

(注)
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