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眞野輝彦コラム
2009.02.23 「生命に関わる食品偽装撲滅対策」
―消費税をインボイス方式に―
国会では、1,800兆円を越える巨大な公的債務対策として、景気回復を条件とする麻生内閣の消費税率引上問題が種々の政治的思惑と波紋を広げている。選挙が近いのに何故いま引き上げ論議をするのか、税率引き上げの前に歳出の無駄を無くすべきである等などである。しかしこれらの幅広い消費税論議にも拘わらず、消費税徴収方法論議が無いことを残念に思っている。欧米のようなインボイス方式が導入されれば、残留基準値を超える農薬メタミドホスに汚染された事故米の食用転売事件、外国産のうなぎが国内産と偽って販売された事件など、商取引の信義にもとる多くの取引の阻止手段になり得ると考えるからである。
農水省から中国産汚染もち米570トンを買い取った米粉加工会社は、その一部を幾つかの仲介業者を通じて、最終的に米穀販売業者に転売していた。うなぎ偽装問題も同様に何回かの転売を重ねる過程で、外国産うなぎが国内産に変えられている。インボイス方式であれば問題の根源を芋ずる式に追求できるし、転売取引の都度毎回消費税を払うとなれば、そう簡単に偽装取引を繰り返すことも出来なくなる。
食品偽装は、生命に関わる問題であり極めて深刻な問題である。しかしこのように消費税プロセスを変えることで歯止めを掛けることが出来るのである。
インボイス方式が採用されなかった理由は、主として中小企業のコスト負担を回避することにあった。しかし消費者が支払った税金が自動的に国庫に納入されないのはおかしな話だし、かなり高性能のコンピュータが安価で買える時代である。消費税率引上論議と並行して、インボイス方式の導入を切に期待する次第である。
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眞野 輝彦 (まの てるひこ) | ||||||||||||||||
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 客員研究理事 | |||||||||||||||||
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(注)
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