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眞野輝彦コラム
2009.04.01 「ロンドンG20への過剰期待は禁物」
―政治体制と国際責任感の差―
4月1日夜からロンドンで開催されるG20金融サミットが注目されている。深刻さが増している世界同時不況への協調策が期待されるためだが、即効性ある具体的政策には大きな期待をしない方が良い。参加国首脳は世界不況対策協力という総論合意を謳い上げようが、具体策となると先月13−14両日のG20財務相・中央銀行総裁会議の結果が示すように、参加国の事情や思惑が異なる為である。追加の財政刺激策を求める米国に対し、金融投機の規制を重視する欧州諸国、さらに国際金融・経済体制の抜本的改革を主張する新興諸国の間での意見調整も依然として難しいと思われるからである。
G20のGDP合計は確かに世界全体の80%に達しているのだが、注意すべきはG7とは異なり政治体制も多様であり、必ずしも同一の価値観が共有されていないことである。このことと裏腹に世界全体の問題に対する責任の認識にも大きな違いがある。CO2排出量がもっとも大きい米国と中国の対応が注目されている環境問題はその好例である。
合意に最も近いと思われているIMF増資問題も、発言権と世界に対する責任をバランスさせる難しさがある。交換性のある通貨と交換性が無い通貨の国の発言力には差があって当然である。アジア各国間にスワップ協定が結ばれ、拡張されているが、今回のような金融危機となるとこれらの協定は使用されず、米連銀とのスワップ協定が発動されたことは記憶に新しい。国際金融市場での流通がなく、金利、相場などがQuoteされていない通貨国の発言権拡大には自ずと限界がある。
各国が公共投資の規模を競ってはいるが、その第一の目的が国内対策にあることは疑いがない。Globalizationの時代と言えども、世界不況を乗り切るためには、各国それぞれが対外赤字、黒字の是正など国際的不均衡を直すことが不可欠であり、国際協調政策はあくまで補助的なものに過ぎないのである。
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眞野 輝彦 (まの てるひこ) | ||||||||||||||||
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 客員研究理事 | |||||||||||||||||
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(注)
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