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眞野輝彦コラム
2009.06.11 「核保有は対等な対話の条件か?」
―北朝鮮の核実験に思う―
北朝鮮による地下核実験やミサイル発射が続いている。国連は北朝鮮へのより強い制裁決議を目指しているが、過去の経験からその実効性への疑問が残り、同時に6カ国協議の再開も危ぶまれている。
オバマ大統領が核削減を提唱する政治環境のもとで、北朝鮮が国際世論の反発を覚悟で実験を繰り返す理由は、金正日総書記が健康不安を抱える中で、核兵器の保有が米国、中国などとの対等な交渉を確保する必要条件と考えているからと思われる。毛沢東主席が通常装備の近代化を後回しにし、核開発を優先したのは、朝鮮動乱やベトナム戦争時の米国の核圧力を撥ね退け、対等なテーブルに着くためであり、更にソ連交渉にも不可欠となったためである。インド、パキスタンもこれに続いた。この間核兵器は一度も使われたことはないのだが、それぞれの核保有国が程度の差こそあれ、二国間、多国間協議での発言力を確保していることには疑いがない。
問題は日本の対応である。民主党は国連重視主義を訴えているが、まず国連機能に限界があること、国連決議を平気で無視する国がある環境下で、核保有国との対等な交渉ができる条件の確保が必要となる。
すぐ核保有に踏み切れということではない。日本の防衛力を相手に認識させることが肝要である。スイス現法の総支配人時代、この国が自国の防衛能力を海外に認識させるため、毎年最新装備の在住外国人への演習公開を経験した。相手の核保有効果を無能化させる防御体制、ミサイル防衛はその一つであるが、米国と違い時間的余裕がない日本は、より優れた技術が必要になる。いつでも核保有ができる技術力を海外に示すことも選択肢の一つである。
北朝鮮の実験は日本に改めて世界政治の環境変化を認識させている。総選挙が近づく中で、憲法問題も含め、国民の安全を如何に保証するのかが、我が国政治の最優先課題である。
(注)
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