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眞野輝彦コラム
2010.01.12 「家計の圧迫に繋がる商品高と円安」
―インフレの萌芽―
商品相場が高騰を続けている。原油相場が上昇し1年3カ月ぶりに80ドルの大台に乗せている。一年前の2008年12月末と直近値を比較すると、金は822.7米ドル/オンスから37.8%、原油は39.08から2倍以上の値上がりである。商品相場の総合指数であるCRB 指数をみても昨年一年間で28%の上昇を示している。このインフレの萌芽を摘み取るため、成長率の高い中国では中銀が市場金利を引き上げ、欧米でも金利政策の出口論が始まっている。
商品価格の上昇は生産者にとってはメリットではあるが、利用者、特に消費者にとっては大きな負担となる。失業率が5%台に高止まりし、物価上昇に見合う賃上げはとても期待できない状況だからである(1月4日付本コラム「企業収益と賃金のデカップリング」ご参照)。
上記の商品相場は米ドル建であり、今迄の円高が日本の物価の防波堤になっていた。ところが最近のドル円相場は84円台に下落したあと93円台まで円安に転じ、このことが家計負担の追加要因となっている。背景には米国経済に明るさが見えてきたことに加え、財務相に就任した菅副総理の円安容認発言があるようである。円安が長期金利の上昇に跳ね返っていることにも同時に注目する必要がある。
手取り賃金の上昇が期待できない家計にとって、消費者物価の下落は唯一の福音である。まだ時間的余裕はある。家計重視の民主党が家計を圧迫する商品高と円安に今後どの様に対応するのか注視したい。
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眞野 輝彦 (まの てるひこ) | ||||||||||||||||
| 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 客員研究理事 | |||||||||||||||||
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(注)
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