2015年夏のボーナス見通し

2015/04/01 藤田 隼平
ボーナス見通し

○2015年夏の民間企業のボーナスは3年連続で増加すると予測する。民間企業の一人あたり平均支給額(調査産業計・事業所規模5人以上)は377,220円(前年比+1.8%)と高めの伸びとなるだろう。産業別では製造業、非製造業ともに増加が続く見込みである。ただし、企業の規模別に見ると、大企業では順調に増加する一方、中小零細企業では、業績がまだら模様であることから、一部には引き続きボーナス支給を見送らざるをえない企業もあると考えられる。

○企業業績が過去最高益を更新し、雇用情勢も良好な中、ボーナスが支給される労働者の人数は増加が見込まれる。夏のボーナスの支給労働者数は3,929万人(前年比+1.7%)に増加し、支給労働者割合も83.0%(前年差+0.8%ポイント)に上昇しよう。また、一人あたり平均支給額と支給労働者数がともに増加することから、2015年夏のボーナスの支給総額は14.8兆円(前年比+3.6%)に増加する見通しである。春闘でのベースアップに加え、夏のボーナスも増加が続くことで、個人消費の持ち直しテンポが速まるきっかけになると期待される。

○2015年夏の国家公務員(管理職および非常勤を除く一般行政職)の夏のボーナス(期末・勤勉手当)の平均支給額は617,800円(前年比+5.3%)に増加すると予測する。平均年齢の上昇および人事院勧告による月例給の引き上げを背景とした基本給の増加や、ボーナス支給月数の増加などが引き続き支給額を押し上げる要因となる。

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