Key Success Factorの略であり、日本語では「重要成功要因」と訳される。 事業戦略において事業を成功させるために必要な要因を指す。

KSFは、参入済みもしくは参入を検討している市場において、競合との競争環境下で勝ち残るための重要な要素である。
KSFには「外部環境要因」と「内部環境要因」の2つが存在する。それぞれ、市場動向等の「外部環境」、自社の特徴等の「内部環境」を分析することで特定することができ、これらを具体的な戦略に落とし込んでいくことで、事業を行う上でどこに力点を置けば良いかを明確化することができる。これにより、現実的かつ効果的な事業計画を立てることができ、事業の成功可能性は高まると考えられている。

効果的なKSFを設定するためには、考慮すべき要素を整理する必要があるため、3C分析等のフレームワークを用いることが推奨される。
また、市場における技術革新や顧客ニーズの変化等、事業を取り巻く環境は時間経過により変化する可能性があるため、KSFは定期的な内容精査を行い、十分に機能的な要素であるかを確認する必要がある。事業を取り巻く環境に変化があるタイミングでは、プレイヤーの入れ替わりが起こるケースが多く、事業の継続・発展をしていくためには、従来の方法に囚われることなく、KSFの変化に迅速に対応していく必要がある。
尚、KSFに似た意味の言葉としてCSF（Critical Success Factor）がある。

（村松　諒哉）