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サーチ・ナウ
2007.05.14 サーチ・ナウ:観光立国に向けた“情熱”
2010年に訪日外客数1.100万人(2002年実績の550万人の倍)を目指すビジット・ジャパン・キャンペーンが成果を見せ始めている。特に、目立った動きを見せるのが中国、韓国、台湾、香港のアジア4ヶ国である。ここ2、3年の間に、観光ビザの解禁が行われたり、中国においては団体旅行許可地域の拡大などの措置により、SARSの打撃で減少した2003年以降、訪日外客数は年々増加し2006年にはついに700万人を突破した。各国とも10%から20%近い対前年比増加率を示すなど、アジア主要国において日本旅行ブームが巻き起こっているといっても過言ではない。実際、各国の主な旅行代理店の意見を伺っても、現状ばかりではなく、訪日旅行市場の将来に対するさらなる期待も高い。各国ともに訪日旅行の成熟度の違いもあり、一様に同じ傾向といえるわけではないが、総じていえば、圧倒的に人気がある定番ルートが、大阪イン、成田アウトの東海道ゴールデンルートである。主に大阪、京都、富士山、箱根、東京を5日間から7日間かけて駆け足で回る。途中、温泉での宿泊も必ず1箇所は入れ、最後は東京でディズニーリゾート、ショッピングというパターンである。
もちろん、他地域においても北海道や九州、東北、北陸など各地の官民一体となった積極的な誘致活動が成果を生み出している地域も見られる。ただし、それらの地域はこれまでに相当な努力を重ねるとともに情熱を注ぎ、そして最終的には具体的な受け入れとなる民間の理解・協力体制が整っての結果なのである。
観光立国推進基本法が今年の1月に施行され、国際観光を観光振興の柱のひとつに掲げる自治体もこれからますます増えるだろう。振興策を掲げるのは大いに結構であるし、こうした取り組みによって外国人にとっての新しい魅力が創出されるのであれば大歓迎である。しかし、現在の人気コースに代わる新しいデスティネーション(目的地)として選ばれるまでには、相当な労力と時間が必要であろう。ただし、アジア各国からの訪日旅行ブームはまだまだ続くと思われることからも、リピーター層を取り込んでいく可能性は十分にある。外国人にとって魅力がある地域であれば、数年かけて根気よく取り組んでいけばそこに一筋の道は開けてくるだろう。全国各地から誘致活動は展開されている。魅力の見せ方、効果的なルートの提案、イメージづくり・PR手法など、様々な誘客戦略が立てられるなか、そこで勝ち抜くひとつの鍵は“情熱”である。「担当が代わりまして・・・」などと毎年挨拶をしに行く自治体、会社は見向きもされないだろう。20人が一同に来るよりも、同じ経費で一人が20回来る方が、間違いなく誘客成功への近道だとも言われる。信義を重んじるお国柄である。アジアからの客を得るためには、何よりも来て欲しいという“情熱”を具体的な形で伝えることが重要なのである。