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サーチ・ナウ

2007.07.30 公立学校の冷房化事業について

〜一斉導入が決め手〜

研究開発第1部(大阪) 主席研究員 伊坂 善明

 今年も暑い夏がやってきた。会社や家庭では、エアコンが入っているのが当たり前の時代にあって、未だに多くの子供たちが過ごす小中学校には、エアコンが入っていない。文部科学省の調査によると、全国の小中学校の冷房化率は6.8%(2004年現在)にとどまっているという。
 そんな中、昨年、京都市が全国の政令指定都市で初めて、小中学校の冷房化率100%を達成した。そのうち、学校数の多い小学校については、市内の全小学校156校,約2,500教室に、単年度で一斉にエアコンを設置した。それを可能にしたのが、民間活力の活用手法として注目されているPFI方式である。この事業は、当社のPFIアドバイザリー部隊がお手伝いをさせていただいたものである。
 従来の手法では、行政側の予算やマンパワーの制約もあり、年度ごとに何校かずつ、順にエアコンの設置を進めていくことしかできない。そのため、多くの学校を持つ自治体になると、全ての学校に行き渡るのに10年以上の期間がかかる。そうなると、長い期間にわたって、エアコンのある学校とそうでない学校とが生まれることになる。当然、子供たちの学力にも差が出てくる可能性がある。こういったことから、行政としてもなかなか手をつけられなかったものと推察できる。
 ところが、PFI手法を活用すれば、民間の資金と民間企業の調達力、工事能力を活用することにより、一気に単年度で全ての学校に導入することができる。世間では「箱物PFI」がめだっているが、PFIをこのような形で活用することも可能なのである。機器の大量調達により、安く調達できる点をはじめ、同一の機種を導入することにより、どの学校に行っても機器の取り扱いが同一である点、メンテナンスがしやすい点、そして、どの学校が無駄な使い方をしているか容易にわかる点など、そのメリットは大きい。同時に、入札の仕方を工夫することにより、イニシャルコストとランニングコストを合わせたライフサイクルコストで、最も安価なものを調達できるメリットもある。
 ただし、工事が夏休みなどの長期休暇中に限られることから、民間側には、短期間に集中的に工事を実施する体力とノウハウが求められる。一方で、行政側には、この時期を逃さずに工事にとりかかれるよう、事業者を選定し、契約するきめ細かな進行管理が求められる。
子供たちが、暑い夏でも快適な環境で過ごせるよう、微力ではあるが、協力して行きたいと考えているところである。興味のある方は、当方までご一報願いたい。

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