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サーチ・ナウ

2008.01.07 「環境」と「エネルギー」のバランスを担うのは?

研究開発第1部(大阪) 主任研究員 梶田 晋吾

 環境に対する意識の高まりや様々な取組みは、世界レベルのあらゆる場面でみられるようになってきた。例えばリサイクルの活動やエコ・環境配慮型の商品購入など、私たちの身近なところで、あるいは、ビジネス分野においても各国・企業間レベルでの排出権取引がニュース等で紹介されるなど、これまで以上に環境を意識する場面や度合いが加速している実感があるだろう。

 一方でエネルギーの側面でも、原油の高騰による変化が広まっており、これも企業の活動や日常生活のあらゆる場面において、その影響がじわじわと現れ始めている。これまで以上に、今後はエネルギーについても意識する場面が増えることになるだろう。

 「エネルギー」と「環境」は、あらゆる活動において因果関係にあるため、いずれの面からの要求に応える有効なアプローチとして、意外にも「原子力」があらためて注目されつつある。意外にも・・・というには理由がある。実は、我が国では原子力発電所新設の計画がないこと、地震の被害により安全面・安心面などが指摘されたことなど、環境とエネルギーという関係の中で取り上げられる点においては目立たないのである。

 しかしながら、海外諸国では、環境影響負荷が低いことや個別の技術開発が進んでいることなどにより、米国といった先進国だけでなく、中国に代表されるように急速な経済成長を目指す国々においても、積極的に原子力発電の導入を表明する状況が拡大している。

 現実的な選択肢として捉えた場合、世界の見方は、「環境」と「エネルギー」のバランスを取る役割を担うものの一つが「原子力」というのは共通しているようである。我が国も、このような認識を共有し、技術開発のみに注力するのではなく、技術利用による各種事業(リサイクル、廃棄物処理・処分など)の実施・推進、それらを担う人材の育成や国際的な貢献といった息の長いかつ幅の広い取組みが期待される。

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