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サーチ・ナウ
2008.04.07 戸建て住宅団地における管理組合
「管理組合」というと、通常はマンションの管理組合をイメージするであろう。しかし、マンションだけでなく、戸建て住宅においても管理組合を設立している事例がある。開発エリアを囲いゲートを設置した戸建て住宅団地などは話題となったが、このようなセキュリティのほか、公園や緑地、道路などのオープンスペースや集会所などを設けたり、その維持・管理のために管理組合を設立している場合がある。
オープンスペースなどは行政が整備するものという意識も強いと考えられるが、住宅地においても景観や環境などに対する関心が高まる中、例えば、通過交通を排除しつつ子どもが遊べるスペースを設けたり、住民のコミュニティを生み出せるよう各戸の庭か道路か公園か判別できないような空間を形成したり、住宅団地のシンボルとなる樹木や植栽で景観を形成するなど、より良質な住空間を形成するための取り組みがみられる。
このように共有空間や施設があったり、地域としての景観などを維持・管理するため、管理組合が設立されることになるわけだが、課題もある。自治会という制度もある中で、戸建ての住宅地において、さらに維持・管理のための組織を設立したり、その費用を徴収したりすることに対する制度の枠組みが整っていない。共有地が発生している場合には、マンションにならって、区分所有法に基づく団地管理組合が設立されているケースがみられるが、この法律はマンションを想定して制定されているため、開発事業者からは戸建て住宅団地に適用することは難しいという声が聞かれる。また、共有地がある場合、戸建て住宅に共有地があるという認識が薄いため、中古売買時に共有地の所有権を移転し忘れるといったことも発生している。現状は、戸建て住宅を面的開発する際、各開発主体がよかれと思う管理形態を手探りで築きあげているといった状況である。質の高い住宅地の形成を促進するためには、良質な住空間を目指す開発こそ、開発事業者にとって実施しやすい事業環境を整える必要があるが、現実には、開発事業者は、良好な住環境づくりのための空間計画に力を注いだ上に、その維持・管理手法についても検討しなければならないという負担を負うことになる。
今後も工場跡地開発など、戸建て住宅団地開発は一定数、実施されると考えられるため、景観やコミュニティに配慮した良質な住宅開発が円滑に進むための取り組みが期待される。そのため、一つは、開発事業者向けに事業環境を整えることが考えられる。例えば、戸建て住宅向け管理組合規約のひな形などのツール整備である。もう一つは、消費者に対する働きかけである。開発事業者の良質な取り組みを促進するには、やはり市場で良質な住環境を持つ住宅の価値が評価される必要がある。その一方で、一般的な消費者の住宅購入経験回数は少なく、住宅を選ぶための知識や経験が十分であるとはいえないことが多い。そこで、住宅購入にあたって、いかに個人のニーズやライフスタイルなどに合致した住宅を選ぶか、そのために住環境の質やそれを維持するための労力・費用をどのように考えていけば良いかといった情報提供を行うといった取り組みなどが考えられよう。