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サーチ・ナウ
2009.04.06 サーチ・ナウ:地方公共団体の経営健全化に民間の力を
地方公共団体財政健全化法が平成20年度決算から本格的に適用される。実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率の基準を満たさない地方公共団体は、財政健全化計画の策定等が義務付けられることとなる。
地方公共団体財政健全化法の特徴は、地方公共団体の一般会計のみを対象としたものではなく、公営企業会計を含む特別会計や、一部事務組合・広域連合、地方公社や第3セクター等までを対象にしている点にある。連結実質赤字比率は一般会計及び特別会計まで、実質公債費比率は一部事務組合・広域連合まで、また将来負担比率は地方公社・第三セクター等までと、指標によって適用される対象が異なるものの、今回の制度改正により、地方公共団体を中心とする関連団体全体の財政環境を網羅的かつ体系的に鳥瞰することが可能となった。
地方公共団体の財政状況に係る透明度が高まるなか、地方公共団体は財政の健全化に向けた様々な取り組みを始めている。
例えば公立病院では、地方公営企業法の財務に関する規定だけでなく、組織に関する規定及び職員の身分取扱に関する規定についても適用(いわゆる「全部適用」)し、自立的な経営環境のもとで効率化を推し進めようとする病院が増えている。病院によっては、指定管理者制度の導入や地方独立行政法人化した事例も少なくない。公立病院以外でも、公営バス事業の民間事業者等への路線の管理委託や、地下鉄事業の経営の効率化や保有資産を活用した新しい収益源の検討などが進められている。また水道事業では規模拡大による事業効率の向上などを目途に都道府県や周辺市町村との連携強化や広域化の検討が始められている。
このような経営の健全化に向けての動きは、地方公営企業だけではなく、公社や第3セクター等においても本格化しつつあり、今や地方公共団体を中心とした関連団体全体の動きとなっている。しかし、これら公営企業等の経営健全化を図るためには、公共の力だけでは足りず、民間企業の力が不可欠ではないだろうか。公営企業等の経営健全化への要請は、これらの提供するサービスが公共サービスであることを考えればその継続性は極めて大切ではあるものの、公共サービスの質や量の面において、マーケットの変化に供給サイドが十分に対応しきれていなかったことに大きな原因があろう。
マーケットニーズに的確に対応しようとする民間セクターの努力やノウハウを、地方公共団体や公営企業等の財政及び経営の健全化に活かしていくことこそ、今求められている時代の要請でないだろうか。