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サーチ・ナウ
2009.08.10 日本の豊かな資源を活用しよう
先日、自宅近くにある古い商店街のフリーマーケットに出品する機会があった。まだまだ利用できる家電製品や雑貨、「箪笥の肥やし」になっていた衣服などを格安で並べた私たちの店は盛況だった。気に入った掘り出し物を見つけ、値段を交渉して売り買いする。未利用のストックを活用し、売り手と買い手の顔が見える楽しい取引がある。
家計調査の結果等をみても、昨今の厳しい経済情勢を反映し、消費支出の減少が明瞭である。支出の傾向を「衣食住楽」の生活に関連したキーワードでみると、娯楽関連、住宅や自動車、衣料も支出を抑える傾向にある。節約しても支出をゼロにできないのは、食料、上下水、光熱費(エネルギー)である。
2008年に高騰した穀物や原油価格は、落ち着いたものの、今後、世界の人口増加等で、食料や水、エネルギー資源が逼迫することは明らかであり、このため、各国、各分野の大企業や政府が、世界の資源確保と市場支配に鎬を削っていることはご承知のとおりである。
食料メジャーABCとも呼ばれるADM、ブンゲ、カーギル、水道事業のスエズ、ヴェオリア、テムズ・ウォーター、飲料等ではコカ・コーラ、ハイネケン、ネスレ、ダノン、エネルギー関連では4大メジャーやイーオン、ガス・プロム、シノペック等など。これら企業は、資源の確保、生産、加工・流通・小売まで垂直統合し、国際的な買収やローカライズ、国営化や政府系ファンド創設なども行い、その戦略は大胆、巧緻。売上として約200兆円の富を世界から集める。
わが国で自給可能といわれるコメや水、木材や再生可能な資源を利用して、自給率を高める議論が諸処であがっている。たとえば、水資源を活かした米や野菜、水産品等を生かした食の再構築といった取組み、あるいは、1次×2次×3次産業による6次産業化、経営の高度化への取組み、さらに耕作放棄地や都市の休眠施設、廃棄物や未利用エネルギー資源も活用しようという取組みもある。
企業としては、国内市場のこのような動きに応えながらも、これまでのビジネスで培ったストックが展開できるアジア市場の開拓が必要となっている。
日本で育種開発されたにもかかわらず、米国系の研究所で改良され、世界へ供給された小麦の例、あるいは、同時期に研究が始まったものの、日本ではコメ余りのため研究が中断したが、中国では食を支える信念で継続され、今では中国で生産されるコメの半分を占めるといわれる多収穫のハイブリッド米などの例もある。
日本の豊かな資源を活かし、安全保障として自給率を高めるだけでなく、技術やビジネスの開発に挑戦し、世界の市場を開拓していく取組みも必要である。