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サーチ・ナウ
2010.12.27 リニア中央新幹線に期待する日本の競争力
交通政策審議会(陸上交通分科会鉄道部会の中央新幹線小委員会)は、国土交通大臣からリニア中央新幹線整備について諮問されたことを受け、去る平成22年12月15日に中間とりまとめ(案)を公表した。これによりリニア中央新幹線は、JR東海によって南アルプスルートで建設整備を進めることが適切とされ、少なくとも2027年には品川〜名古屋間を開業する方向で推進されることが現実的となった。
リニア中央新幹線は、我が国独自の超電導技術で走る夢の超特急で、陸上交通でありながら飛行機並みの速度で大量の旅客輸送ができる。この結果、品川〜名古屋間は約40分で、品川〜大阪間は約1時間で結ばれることとなり、東京・名古屋・大阪はあたかも一体的な大都市圏となる。これは、人口にして仮想6,000万人規模の大都市圏であり、世界に類例はない。これらのことが、日本の国際競争力を次のように高めるものと期待したい。
大都市経済が国家経済を牽引している実情からすれば、三大都市圏が一体化することで日本経済の牽引力が国際競争の中で高まるものと期待できる。また、超電導技術が実用化されることで関係産業が活性化され、我が国が世界に誇る産業技術に厚みがもたらされよう。また、夢の超特急を目当てにした外国人観光客の誘致も促進され、日本の国際観光力の増進にも大きな役割を果たしてくれそうだ。さらには、リニア通勤など新しい広域交流が生まれ、人口減少期にありながらダイナミックなライフスタイルが萌芽してくることも想起される。
問題は実現までの時間だ。名古屋暫定開業までに17年を要する。加えて、大阪までの開業は実に35年後とされており、その実現後の社会は予見し難い。開業が早いほど日本の活性化に寄与するが、遅ければ損失となる。国及び沿線地域が一丸となって名古屋暫定開業と大阪までの全通を早期化する検討を行うべきだ。JR東海が夢の超特急を開発したように、国と地域が開業スピードを上げるための知恵出しを行うことが、日本の競争力を高める上で急務ではなかろうか。