2002年5月28日

米国の消費を支える住宅の資産効果


○2001年3月からの景気後退期間中も、米国の住宅市場は好調に推移し、住宅販売・着工などの指標は高水準を維持している。こうした住宅市場の好調を背景に、家計の住宅資産残高は増加を続け、それによる資産効果が現在の個人消費好調の一因になっている。

○住宅資産の増加が個人消費を増やす経路には、(1)ホーム・エクイティ・ローンによる資金調達、(2)住宅ローン借り換え(キャッシュアウト・リファイナンス)による資金調達、(3)住宅取得に伴う関連消費の増加、がある。2001年の米国家計は、ホーム・エクイティ・ローンにより可処分所得の1.0%、キャッシュアウト・リファイナンスにより0.6%の資金調達をそれぞれ行ったと試算される。

○住宅の資産効果と株式の資産効果を比較すると、同額の資産増加に伴う消費刺激効果は住宅の方が大きいといわれる。当社の推計によれば、家計は住宅資産増分の6.7%支出を拡大するが、株式の資産効果は4.5%にとどまる。2001年の実質個人消費の伸び3.1%のうち、住宅の資産効果による押し上げは0.6%ポイントと試算される。

○住宅価格上昇率は、2001年前半でピークアウトしており、ホーム・エクイティ・ローンなどによる資金調達は今後、減少していく可能性が高い。持ち家の取得が増え、賃貸住宅の空室率が上昇しているが、今後は家賃の低下が賃貸住宅への需要シフトをもたらし、住宅着工も減少に向かうと予想される。その結果、住宅の資産効果は徐々にはく落していくとみられる。

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