2002年10月2日

タイの自動車市場

〜2010年の新車市場は80万台まで拡大


○タイの自動車市場がかつての輝きを取り戻しつつある。販売台数をみると、96年に59万台のピークを記録した後、通貨危機の影響により98年には14万台まで落ち込んだがその後は回復に向かい、2002年は38万台まで回復する見込みである。

○タイの自動車販売市場はアジア全体では5%程度、ASEAN域内の30%弱のシェアを占める。所得水準に比べ自動車普及が進展しており、世帯当たりの自動車保有率は19.9%と5世帯に1台の割合で自動車が普及している。こうした背景には90年代前半に中間層が拡大し自動車購買層の役割を担ったことがある。

○本稿では所得、自動車価格、世帯数などの動向から2010年までの自動車市場(販売台数、保有台数)を予測した。その結果、販売台数は2002年が38万台、2004年が48万台、2006年が55万台、2008年が65万台、2010年80万台となった。通貨危機後に買い控えた反動(ペントアップディマンド)が顕在化することから2004年までは二桁の伸びとなる。その後、伸び率はやや鈍化するものの、2010年には2002〜2004年の買い替え需要によってやや加速する見込みである。また、保有台数は、2010年には874万台となり、総人口に対する保有率が13%余りに達するとみられる。

○販売台数が通貨危機前のピークを越えるのは2007年まで持ち越される見込みである。危機前の水準回復までに10年余り要することを考えると、通貨危機の後遺症は大きかったといえる。しかし、タイのモータリゼーションは着実に進展しており、今後も自動車市場は拡大が見込まれる。

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