2005年4月26日

豪ドルの堅調は続くのか

〜米国利上げペース加速なら豪ドルが弱含む可能性高まる〜


1.最近、わが国から豪州(オーストラリア)向けの証券投資が拡大している。2004年の豪州向け証券投資額は前年に比べて2,464億円増の6,049億円となり、過去最高水準を記録した。またわが国のリテール販売用外債の通貨別シェアをみると2004年は豪(オーストラリア)ドルが53%と最大となった。

2.豪州向けの証券投資は、(1)豪州の金利水準の高さ、(2)豪ドルの堅調さ、(3)国際商品価格の高騰を背景とした豪州の交易条件の改善、などの要因から世界的にも拡大してきた。

3.ただし、豪ドルの先行きについてはいくつかの懸念材料もある。すなわち、(1)経常収支赤字のGDP比が先進諸国で最も高く、過去最高水準を更新していること、(2)経常収支の中身をみると、貿易サービス収支だけでなく所得収支も赤字基調であること、(3)ファイナンスの面では比較的変動の大きい証券投資の流入に大きく依存してきたこと、があげられる。

4.近年、豪ドルが堅調に推移した背景には、米国の金融緩和が長期化する中で米国マネーがより高い収益機会を求めて豪州に向かったことがある。しかし、足元、米国ではインフレ懸念が広がるなか利上げテンポの加速も想定される状況にある。今後、米国の利上げにより豪米金利差が縮小すれば、豪州から米国に資本が回帰することで豪ドル安が進行する可能性がある。

5.今後、米国の政策金利(FF金利)が1年かけて景気に中立的な水準(4〜5%)に戻ることで、豪ドルには先行き対円で7%程度の下落圧力がかかると試算される。米国の利上げペースの加速に伴って国際商品価格も下落すれば豪ドル安圧力は一段と強まる可能性もある。

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