2002年2月15日

日本経済の中期見通し(2002〜2006年)

〜デフレ圧力残る中、循環要因により景気は一旦は回復へ〜


○日本経済は雇用、設備、債務といういわゆる3つの過剰といった構造問題を抱えており、バブル崩壊以降の成長率は低水準にとどまっている。こうした供給力の過剰が、失業率の高止まり、設備投資の低迷、新たな不良債権の発生を引きおこし、デフレ圧力を高めている。財政面からの需要拡大策は、財政構造の急速な悪化から限界に近づきつつあるとの見方が強まり、量的緩和政策など金融政策に対してこれまで以上の政策対応を求める流れが強まっている。デフレ解消のために政策を総動員したとしても民間の経済活動を活性化させるのは容易ではない。少なくともこうした中期的な問題を解決するには時間がかかる。しばらくは成長率が低く抑えられる状況が続き、デフレも簡単には解消しないだろう。

○デフレ状態がしばらく続くからといって、短期的な景気の循環が無くなってしまうわけではない。足元ではIT関連需要を中心に生産が大幅に減少し、完全失業率は史上最悪の水準に上昇するなど雇用や所得環境も厳しさを増している。しかし、生産削減の効果が出て在庫は減少し始めており、アメリカをはじめ世界景気の回復により輸出にも底打ちの兆しが出てきている。在庫調整に目処がつき生産が増加に転じることによって、景気は再び回復局面に入ってこよう。

○2001年度の実質GDP成長率は、3年ぶりのマイナス成長が見込まれるが、2002年度以降は再びプラス成長に転じる。輸出拡大に先導された回復が、設備投資や個人消費といった内需の回復を伴うことによって成長率は徐々に高まろう。しかし、構造問題がすぐには解消せず、高成長は期待できない。成長率のピークを想定している2004年度も2%程度にとどまる。2005年度以降の成長率は設備投資を中心に内需拡大が一巡するため再び減速してくる。デフレ圧力は次第に弱まってくるが、解消するまでには時間がかかり、GDPデフレータがゼロに近づくのは2005年度になる。

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