2003年3月19日

日本の乗用車市場の展望

〜新車プレミアムの希薄化と中古車販売の拡大〜


<要旨>

1.01年度の新車乗用車販売台数は、ピーク時の85%程度に落ち込んでいるが、02年度に入り雇用・所得環境が悪化しているなかで、足下は好調に推移している。一方、中古車販売台数は、85年度以降ほぼ右肩上がりで増加している。01年度の中古車販売台数は、589.8万台(中古新規+移転登録)と新車の473.8万台(ナンバーベース)を上回る規模となっている。

2.しかし、中古車販売台数には、ディーラーや業者間で売買されたものも含まれており、最終消費者の市場規模を表していない。同じ車が数回登録されることも珍しくないため、中古車販売台数は中古車が売買された回数の合計といえる。

3.複雑な中古車の仕入・販売経路をたどり、エンドユーザーへの販売台数を試算してみると、01年度の中古車小売販売台数は、227.9万台と新車市場の半分弱程度であることが分かった。過去に遡って推計してみると、中古車小売販売台数は、堅調な推移を続けており、新車と合わせた乗用車市場は、90年度以降700万台前後を維持している。中古車/新車販売比率は上昇傾向にあり、01年度は48.1%となった。ユーザーの需要を満たす手段として、中古車市場の果たす役割は高まっている。

4.今後の乗用車市場について、新車と中古車に分けて07年度までの販売台数の予測を行なった。足下好調な新車販売は、04年度に402.0万台まで減少したあと、07年度には452.2万台まで回復するが、大幅な増加は期待できない。一方、中古車小売販売台数は、03年度以降、前年比プラス(+0.5%〜+0.8%)の推移が続く見込みであり、07年度には234.8万台になるという結果が出た。

5.中古車市場は、オークション市場の拡大や自動車メーカーの本格参入、乗用車の品質向上などの要因に支えられて成長を続けてきた。今後も消費者意識の変化を背景に中古車への抵抗感が弱まり、新車に価値を求める「新車プレミアム」が希薄化していくと考えられる。中古車の信頼性を高める業界の一層の努力が加われば、中古車市場は堅調に成長を続けていくと考えられる。当面は、新車販売の伸び悩みが予想されるなかで、中古車市場が、わが国の乗用車市場の鍵を握ることになるであろう。

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