2006、2007年度経済見通し

〜復活する日本経済。07年度の後退も軽微に〜


【要 旨】

1.日本経済が復活しつつある。05年10〜12月期は、前期比年率で、実質5.5%の高成長となった。CI・一致指数でみると、前2回の景気拡張期のピーク水準を超え、平成バブル景気のピークに迫る勢いだ。前回の拡張局面の山の高さにまだ達していないなかでの上昇、という意味合いを持つ「景気回復」との表現は、もはや適切とはいえなくなり、「景気拡大」と呼ぶのが相応しくなってきている。在庫調整の完了による景気の若返りで、戦後最長の「いざなぎ景気」超えも見えてきている。

2.一方、建設投資と関係の深い20年周期の長期循環が上向き、地価にも動意が見られ始めている。今後は、地価上昇が広がるなか、一段と不動産・建築投資が活発化する公算が大きい。また、中期的な設備ストックの調整局面を終えている一方、投資採算の改善が続き、空前の高水準に到達していることもあり、設備投資には、中期的な本格拡大の兆しがうかがわれる。

3.輸出も堅調に推移している。アジア向けが加速しているほか、米国向けも再び増大している。米国景気は、住宅の資産効果が縮小しているが、在庫循環は上昇を続けており、基本的には加速局面で推移すると見込まれる。欧州も06年いっぱいは堅調な推移が予想され、アジア景気の拡大も続くとみられる。これまでの円安もあり、輸出の堅調な推移が続く公算は大きい。

4.生産活動は、在庫調整一巡により、拡大に転じている。原油価格などのコスト増はあるが、ある程度は価格転嫁が進んでいる。企業収益は堅調に推移し、設備投資も増勢加速が続くと予想される。一方、企業部門の堅調さが、雇用や所得の増加を通じ、家計にも波及している。定率減税の縮減などによる負担増があるも、所得の増加が大きく、個人消費は強めの動きが続こう。また、住宅投資は、所得増に加え、団塊ジュニアの1次取得が続くことなどから底堅い推移が見込まれる。

5.06年度については、力強い成長が見込まれ、景気拡大が続くことになろう。02年1月を谷とする今回の景気拡張局面は、06年3月で50カ月となるが、「平成バブル景気」の51カ月、さらに、戦後最長の「いざなぎ景気」の57カ月を超える可能性が大きい。

6.一方、消費者物価コア(生鮮食品を除く総合)は前年比上昇幅が拡大し、プラスが定着してこよう。日銀は06年4月に量的金融緩和を解除し、10月には、ゼロ金利政策を解除(コール翌日物レートを0.25%に引き上げ)、さらに、07年1月には、追加利上げに踏み切ると予想している(0.50%に引き上げ)。長期金利は夏場にかけて上昇し、ドル・円レートは春頃から、円高に転じるとみられる。株価も06年秋以降、弱含む。海外景気の鈍化や定率減税の廃止等もあり、日本経済は、07年度に入り、軽微な後退局面に入ることになろう。

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