○MURC−LI(日本長期金利)の累積DIは、90年代に入ってから先行性が低下し、足元では金利に遅行している。また、これまで長期金利として、東証上場国債利回り(平均)を基準として用いてきたが、近年では市場の代表的な長期金利である10年国債利回りとのかい離が広がってきている。これらを考慮し、今回、MURC−LI(日本長期金利)につき見直し作業を行った。
○見直しの方法は、(1)対象となる日本長期金利について、これまでの東証上場国債利回りに、86年2月以降は10年国債利回り(86年2月〜99年3月:国債指標銘柄利回り、99年4月以降:新発10年国債利回り)を接続したものに変更して、70年以降における山・谷(転換点)について基準日付を設定する。(2)これまでMURC−LI(日本長期金利)に採用されてきた個別指標と日本長期金利との連動性について、直近時点までのグラフやタイミング表を使用し、改めてチェックを行う。(3)日本長期金利に影響すると思われるその他の指標をピックアップし、個別指標選定の基準(先行性、ラグの安定性、統計期間の充足性、経済的重要性、データの速報性)を概ね満たすものを選別する。(4)最後に、現在採用の指標と新たに検討した指標の中で、優れたパフォーマンスを示した指標を組み合わせた累積DIを作成し、総合的なパフォーマンスを確認する、という手順で行った。
○新しいMURC−LI(日本長期金利)は、13個の個別指標(物価部門3、企業・家計部門5、海外部門3、金融部門2)から構成されており、パフォーマンスは改善した。70年からの日本長期金利の山・谷に対する先行確率は80%超で、転換点に対する平均ラグは8.7ヶ月である。なお、90年代以降のラグは山・谷に対して6.1ヶ月とやや期間が短くなっている。
○新MURC−LI(日本長期金利)の90年代以降の平均タイムラグ(6ヶ月)から機械的に判断すると、今後の日本長期金利は2月頃まで低下し、それ以降は上昇に転じることが予想される。
○課題であった90年代以降のパフォーマンスが改善したこともあり、今後暫く本改訂版を採用してみることにした。しかし、これもなお暫定的な性格のものであり、今後ともパフォーマンスをみながら、引き続き改良・改訂を重ねていく方針である。
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