素材

金属業界 概要

国内の粗鋼生産量は、2009年の金融危機による自動車等鉄鋼関連製品の需要減退によって8,800万トンまで落ち込んだものの、2014年は1億1,000万トンまで回復しています。近年、日系自動車組立拠点向けの鋼板等の輸出が拡大し、約4割(4,200万トン)が輸出向けです。一方、中国・韓国企業の生産能力増強により、世界の鉄鋼市場は、需給ギャップが生じており、過剰供給構造となっています。
また、普通鋼電炉メーカーに関しては建築向け鉄鋼の需要が縮小を続けており、小形棒鋼市場に関しては中小電炉メーカーの競争が厳しく、激しい価格競争による低収益化という構造的問題を抱えており、極めて厳しい状況です。
非鉄金属は「ベースメタル」と「レアメタル」に分類されます。「ベースメタル」は、銅・鉛・亜鉛・アルミニウムなど、比較的埋蔵量が豊富で、電線や部品・部材などに利用されてきました。
「レアメタル」は、もともと存在量が少ない金属や、埋蔵量はあっても経済的・技術的に抽出が困難な金属のことをいいます。レアメタルは、リチウム・チタン・バナジウム・マンガン・コバルト・ニッケル・ガリウム・モリブデン・パラジウム・インジウム・タングステンなど30鉱種及び、レアアース17鉱種を1総括して1種とみなして加えた、全31種が経済産業省・JOGMECによって定められています
レアメタルは、機能性材料や電子・磁気性素材として注目されており、また資源の偏在性からも、いかに資源を安定調達するかが重要となっています。

化学業界 概要

化学産業は石油化学メーカー、機能性化学メーカー、無機化学メーカーなどに分類されますが、総合化学メーカーはこれらの化学事業を多角的に展開し、川上の基礎原料から川下の化学製品まで一貫生産を行う企業です。
総合化学メーカーはエチレン・プロピレンなどの基礎化学製品からプラスチックや合成ゴムなどの石油化学誘導品に至るまで様々な製品を製造しており、それらを自動車・電機製品・日用品などの様々な業界に販売しています。一方、基礎化学製品を購入して川中・川下の製品を製造するメーカーとして、合成樹脂や中間素材を製造する誘導品メーカーや情報電子分野向けの製品を製造する電子材料メーカーなどが挙げられます。
化学業界の概況として、エチレンの生産量を見ると、2012年の国内生産量は610万トンまで縮小し、プラントの稼働率も80%台半ばまで低下しています。国内の製造拠点の海外移転や少子高齢化等により、国内需要は2000年代前半と比べて1割減少し、輸出が国内生産量の31%(約191万トン)を占めています。各企業は汎用製品を作る石油化学から、付加価値の高い製品を作る機能性化学への進出に向かっています。
無機化学市場は成熟市場であり、近年は安定した推移をしてきましたが、2008年以降金融危機の影響から川下産業が生産縮小を行っており、各素材売上を落としています。例えばソーダ工業の生産額は4,000億円弱で安定推移をしてきましたが、3,500億円を切る水準で推移しています。
主製品の一つである苛性ソーダの生産量は357万トンと金融危機前の水準に比べて-20%縮小しており、プラントの稼働率も80%台前半に低下しています。

ガラス業界 概要

グローバルな建築、自動車ガラスの需要が市場を牽引してきましたが、2008年秋の金融危機に端を発した世界同時不況によって欧米における自動車販売数及び建築用ガラスの需要が減少しました。
その後はBRICsをはじめとする新興国において建築物用、自動車用ガラスの需要が増加しているほか、スマートフォンの急速な普及によるタッチパネル用ガラスや有機ELディスプレイ用の需要が急激に伸び、ガラス市場を牽引しています。特に、BRICsをはじめとする新興国市場において、建築物用、自動車用ガラスの需要が増加しています。日本板硝子によると、2010年の世界の板ガラス市場の規模は約5,500万トンとされています。そのうち約83%は建築物の窓ガラスに使用され、約7%が自動車用のガラスに、残りの約10%が太陽光発電のパネルなどの用途に使用されています。建築物用のガラスは新築用、増改築・補修用、内装用と用途が分かれるのに対し、自動車用のガラスの多くは新車組立用に使用されます。

展望・課題

高炉メーカーは、価格競争力強化のため、生産拠点を集約するとともに、集約先の設備の強化を実施しています。また、粗鋼生産ではなく、最終製品に近い鋼材を海外現地ユーザーにタイムリー、低コストで供給すること等を目的に、アジアを中心に下工程(冷延、めっき等)の生産拠点設立を拡充しています。
中国では、自動車用などの特殊、高級鋼材に関しては、ほとんど作られていないため輸入に頼っており、新興国の需要に合った商品力も企業間の成長性を左右する要因として考えられます。
また、非鉄金属においては、最大の消費国である中国の需要成長の鈍化により当面の過剰供給が見込まれます。一方、自動車や飛行機を中心にマルチマテリアル化のニーズが高まっており、材料の更なる高度化を実現する必要性が高まっています。

国内総合化学各社は、石油化学事業の効率化および海外進出と、高付加価値領域(電子、医薬品などの機能性化学品)への多角化による生き残りを図っています。事業効率化の一つとして、石油化学コンビナートの集約が活発化しています。さらにエチレンセンターの生産最適化の検討を進めるなど生産統合が加速しています。
成長著しいアジア・中東への進出は大手を中心に活発であり、大手は積極的に海外で戦略的提携を行ったり、研究開発拠点を設立するなど、アジアにおける新製品・新事業創出、グローバル人材の獲得を積極的に推進しています。
一方、各社は多角化にも積極的に取り組み、成熟化した事業から撤退する一方、LEDやリチウムイオン電池などの成長分野や医薬事業に注力するなどの事業ポートフォリオの入れ換えを行っています。
ソーダ工業大手の業績を見ると、売上高に関しては各社とも景気の悪化の影響を受けたものの、海外での販売増加・製品価格の上昇・中小化学企業買収等で売上高を維持したため、ほぼ横ばいで推移しています。
基礎化学製品の製造においてはソーダ工業のようにエネルギー消費型の製品や製造過程で有害物質を排出する製品も存在するため、今後は製造設備の合理化や効率化、環境に配慮した生産技術の開発等が重要と考えられます。

ガラス業界では、コスト競争力強化・海外進出を目的に日本企業はM&Aを推進しています。特に建築用に使用される板ガラスにおいては、コスト競争力に加えていかに早くマーケットを押さえるかという観点が重要となってくるため、新興国市場での拡大が今後の成長戦略を左右します。
日本企業は、旭硝子が1981年にGlaverbel(グラバーベル、BEL)を買収し、2006年に日本板硝子がPilkington Group(ピルキントン、GBR)を買収するなど、製造から販売までを一貫して行える体制を構築しており、高いシェアを獲得することに成功しています。

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