サブプライムローン問題とグローバル金融市場
全文紹介

2007/10/25


~過剰流動性とヘッジファンドの行動~


○今年6月の米大手証券系ヘッジファンドの破綻を契機とする金融市場の混乱は、米サブプライムローン市場への注目を高めた。問題の震源となった米国の住宅市場は、2004年から2006年にかけて主にサブプライム層を中心に急拡大した。背景にはマイノリティー層の持家比率の上昇があったが、これを支えたのが金融機関の与信基準の緩和であった。


○資金の流れを支えた証券化ビジネスの進展は、CDOなど商品特性が複雑なことから、キャッシュフローリスクが高く、金融市場の混乱の原因となった。また、ヘッジファンドによるレバレッジを高めた投資行動も金融市場の混乱を増幅させた。金融市場の混乱は短期金融市場でなお続いているものの、徐々に沈静化するとみられる。


○サブプライム問題を金融の流れからみると、近年の金融市場における過剰流動性が証券化された金融商品を通じて、数少ない資金需要分野であった米住宅市場に大量に流入した構図があった。こうした動きを支えた市場の過剰流動性は、リスクプレミアムが低下する中、資金需給の緩みによってもたらされたとみられる。こうした傾向には変化がみられないことから、過剰流動性傾向は続くとみられる。


○金融市場が落ち着きを示し始めていることで、実体経済への影響は、典型的な「一時的ショック」とみなすことができる。住宅投資の調整は長期化の様相を呈しているものの、雇用の増加が個人消費を下支えする構図が今後も続く見通しである。


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