コロンビア経済の現状と今後の展望 ~ 南米の有望新興経済国として浮上するコロンビア ~
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2012/02/23


○コロンビアは、南米大陸でブラジルに次ぐ第2位の人口を有し、近年、BRICsに続く有望新興経済国のひとつとして注目を集めつつある。コロンビアは、1990年代に、非合法武装勢力の活動により治安が極度に悪化していたが、2002年以降、政府が米国の軍事支援も受けつつ非合法武装勢力の掃討作戦を遂行したことにより、治安は大幅に改善した。


○治安回復を受けて、消費者心理は大きく改善し、また、為替相場も反転上昇し、さらに、石油・石炭など資源開発関連の直接投資の流入が増加した。こうした状況を受けて、2003年以降、コロンビアの景気拡大傾向は鮮明となり、2006年と2007年には、6%台の高い経済成長率を示した。


○コロンビア政府は、財政規律を重視し公的債務の削減に努めている。また、金融政策面では、インフレターゲット制のもとで物価安定に努めている。こうした堅実な財政金融政策を背景に、2008年のリーマンショック直後にも、コロンビアでは、一部の新興国のような景気の底割れはなく、経済成長率はプラスを維持した。


○コロンビアは、かつて、コーヒーが輸出の7割を占めていたが、現在は、石油と石炭が輸出の6割を占める。最大の輸出先は米国であり、対米輸出は、第2位の輸出先である中国向けの8倍にものぼる。ペルーやチリなどの近隣諸国と異なり、コロンビアは、輸出における中国依存度が低いのが特徴である。


○コロンビアの今後の経済発展に向けた課題は、まず、脆弱な道路インフラの整備である。また、コロンビアは、ジニ係数が南米で最も高いことから、所得格差の解消も大きな課題であると言える。


○堅実な財政金融政策と資源開発関連の直接投資流入に支えられ、コロンビアは、潜在成長率とされる4%台の経済成長率を当面維持する見込みであり、国内市場は有望と見てよいだろう。ただ、コロンビアは、元来、欧米指向が強く、アジア太平洋地域との関係が希薄であった。これを打開し日本企業のコロンビア進出を増加させる糸口として、貿易・投資の拡大を後押しする環境整備(FTA等)が重要となろう。


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