日本経済の中期見通し(2008~2020年度) ~世界経済バブル崩壊後の日本経済の10年~
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2008/12/25


○戦後最長の景気回復が終わり未曾有の景気後退が始まっている。100年に一度と言われる金融危機が世界経済の成長にマイナスに影響しているが、その背後では、米国の過剰消費と膨大な経常赤字、新興国の急速な工業化、米国への円滑な資金還流に支えられてきた世界経済バブルが崩壊してきている。


○2010年ごろまでは世界経済バブル崩壊のショックの下、世界経済は先進国を中心に低成長が続き、新興国も成長率が大きく低下する。世界経済に連動して日本経済も低成長が続く。輸出の減少が生産を抑え、企業収益が悪化するため設備投資も減少傾向が続く。さらに、人件費が抑えられるため個人消費も増加が難しくなる。


○2010年代前半は、世界経済がバブル崩壊のショックから持ち直してくるため輸出や設備投資が増加してくる。もっとも、世界経済の成長が5%水準に戻ることはなく、日本経済の成長率は1%台前半にとどまる。また、成熟型経済における人口の減少や所得の伸び悩み傾向が続き、個人消費の伸びは低いものにとどまる。


○2010年代後半になると国内の少子高齢化の進展が個人消費を中心に成長率を一段と抑える要因になると同時に、海外でも人口動態面からの成長率抑制の力が強まる。中国の成長率も低下してくるため、日本からの輸出環境は厳しさが増す。2010年代後半の成長率は0%台に低下してくる。


○世界経済バブル崩壊後の10年もやはり失われてしまうのか、それとも世界経済や日本経済の新しい成長の構図を見つけ出す変革の10年になるのか。日本経済は、需要の収縮に直面し、疲弊する家計部門を抱え、政府の存在意義を問い直すという重要な10年を迎えることになる。


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