2016~2017年度 東海経済見通し~ 東海経済は横ばい圏から緩やかな持ち直しへ ~
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2016/07/26
調査部 塚田 裕昭


○東海経済は、横ばい圏で推移しているが、一部に弱い動きがみられる。生産、輸出の動きをみると、工場爆発事故、熊本地震による自動車減産の影響などもあって、足下で弱含んでいる。失業率、有効求人倍率など雇用関連の経済指標は良好なものとなっているが、百貨店販売など個人消費関連の指標は弱い動きとなっている。 また、愛知県、岐阜県、三重県が作成している各県の景気動向指数(CI一致指数)の動きを見ると、2015年以降、愛知県は横ばい園で推移しているが、岐阜県、三重県は弱含みとなっている。


○昨年12月に公表した「東海経済見通し」以降の外部環境の大きな変化として、マイナス金利政策の導入、消費税率引き上げの延期、英国国民投票によるEU離脱派の勝利などがあげられる。また、関東や関西に比べて比重が低いもののインバウンド消費の動向、米国を中心とした世界経済の動向も重要な外部環境の変化である。本見通しでは、これらの変化が東海経済に与える影響について検討しているが、マイナス金利政策、英国のEU離脱問題の影響については限定的との見方をとっている。


○一方、消費税率の引き上げ時期延期については、予測期間内の東海経済の先行きの変動に少なからぬ影響があると見ている。2017年4月に予定されていた消費税率の引き上げ時期が2019年10月に延期されたため、前回(12月)見通しで想定していた16年度の駆け込み需要と17年度の反動減がなくなり、東海経済は巡航速度での推移が見込まれる。景気の力強い牽引役は不在であるが、世界経済、日本経済などの持ち直しに伴って、横ばい圏から緩やかな持ち直し基調での推移となろう。


○16年度の東海の実質域内総生産(GRP)は、前年比+1.0%と、15年度の同+1.1%(実績推計)に続き2年連続でプラス成長となると見込む。消費税率引き上げ前の駆け込みは無いものの、実質所得の緩やかな改善により個人消費がプラスに寄与するほか、住宅投資、設備投資もプラスに寄与すると見込まれる。


○17年度については、前年比+1.2%と増加幅が小幅拡大し、3年連続のプラス成長を見込む。16年度に引き続き、個人消費、設備投資などがプラスに寄与しよう。


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