2010年の世界経済見通し ~アメリカの回復、中国の引き締め、欧州のソブリンリスク~
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2010/02/15


○2010年の世界経済は、景気の回復傾向が持続する見通しである。アメリカやヨーロッパで景気回復の動きが確認できるようになり、中国をはじめ新興国では、金融引き締めの影響が懸念されながらも、力強い成長がなお続く見通しである。主要国のうちアメリカの成長率は3%に回復し、中国は10%に迫る勢いとなろう。


○世界経済の高成長が見込まれるのは、アメリカの個人消費の回復が確認できるためである。金融危機後の世界経済には中国という新しいけん引役が誕生したが、アメリカの個人消費は依然として世界経済のエンジン役である。


○もっとも先進国の回復は、落ち込みが過度であったことのリバウンドの域を出ない。アメリカ経済が予測どおりに推移し二番底を回避しても、今年の年末になってようやく、金融危機前のピークであった2007年末時点の経済水準を回復するにすぎない。その場合も、失業率の改善は相当遅れる公算である。


○景気回復が鮮明になるにつれて、金融危機のさいに実施された非常時の政策については、出口戦略を模索する動きが強まるとみられ、金融市場への影響が懸念される。ギリシャの財政問題などをきっかけに金融市場は不安定な動きが続いており、いまだ金融危機から本格的に脱却したとは言えない。


○また、2011年には各国が財政再建に向けた取り組みを開始する。財政面から景気の下押し圧力となることが予想され、民需主導の自律的な回復力が問われることになろう。


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