2007/2008年度経済見通し(2007年8月)
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2007/08/15


~デフレ終了後も変わらない緩やかな安定成長軌道~


○景気は減速しながらも緩やかな回復を続けている。今年4~6月期の実質GDP成長率は、前期比+0.1%(年率+0.5%)とほぼゼロ成長にとどまったものの、10四半期連続のプラス成長を記録した。需要項目別にみると、住宅投資、公共投資、在庫投資が減少したが、個人消費、設備投資、輸出が緩やかながら拡大して成長を支えた。また、GDPデフレーターは前年比-0.3%と小幅マイナスが続いているが、国内需要デフレーターは同+0.2%と小幅ながら上昇しており、デフレ終了が近づいてきている。


○景気は減速しているが、そのまま後退局面に入るのではなく、再び加速してくる。まず、米国経済の減速が一巡しており、世界経済は堅調な拡大を続ける。また、半導体や液晶などデジタル関連財の在庫調整も2007年前半には目処がついてきた。輸出や生産の加速は企業の収益環境を改善させるため、年度後半には設備投資の拡大ペースが高まってくる。また、雇用・所得環境は緩やかな改善が続き、個人消費の拡大を可能にする。2007年度の実質成長率は、+2.2%と6年連続でプラス成長を達成し、名目成長率も+2.1%と5年連続のプラス成長となろう。


○2008年度も緩やかな成長が続く。世界経済の成長という良好な外部環境が続く中、輸出の拡大が生産を増加させ、さらに企業収益の改善を背景に設備投資が増加する。企業部門の回復ほどではないが、雇用・所得環境が改善していく方向に変わりはなく、個人消費は緩やかに増加して、成長を下支えする。2008年度の実質成長率は+2.1%と7年連続のプラス成長が見込まれる。また、名目成長率は+2.3%と6年連続のプラス成長となり、GDPデフレーターは+0.2%と、消費税率の引き上げがあった97年度以来11年ぶりにプラスに転じる。


○米国のサブプライムローン問題が世界の株式市場を不安定にしており、日本経済の先行きにも影響してくるのではないかと懸念されているが、各国の金融当局による潤沢な資金供給もあり、世界経済、日本経済への悪影響は避けられるだろう。一方、デフレ脱却が近づいているが、それによって経済が一段と力強さを増すわけでもない。デフレ終了後も日本経済は緩やかな安定成長軌道を続けることになろう。


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