2009/2010年度経済見通し(2009年2月) ~夜が明けてもまだ暗い2009年~
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2009/02/18

○景気が急速に悪化している。2008年10~12月期の実質GDP成長率は前期比-3.3%(年率-12.7%)と3四半期連続のマイナス成長となり、マイナス幅は第1次石油ショック時の74年1~3月期(前期比-3.4%、年率-13.1%)以来の大きさを記録した。輸出や生産の動きを見ると、世界経済バブルの崩壊とともに日本経済が急速に縮小していることが読み取れる。

2008年度は、年度前半は原油価格の高騰そして後半は世界経済の減速という二つの外的ショックが影響してマイナス成長が続いた。1~3月期も厳しい調整が続くため2008年度の実質成長率は-3.2%と7年ぶりの、名目成長率も同じく-3.2%と6年ぶりのマイナス成長を予測する。

2009年度も、設備投資や雇用の厳しい調整が続き、景気回復の動きは広がらない。実質成長率は-4.3%、名目成長率も-4.6%と2年連続で大幅なマイナス成長を予想する。在庫調整の進展、各国の経済対策の効果、交易条件の改善などを受けて今年後半には下げ止まりの動きが出てこよう。しかし、輸出の拡大とそれに伴う生産の増加に牽引されて成長してきた日本経済が、輸出の減少を背景に設備稼働率6割程度の生産水準で落ち着けば、設備投資は2008年度に続いて2009年度も大幅な減少が避けられない。また、雇用調整が加速するため個人消費も減少が続く。

2010年度になると、各国の経済対策の効果もある程度現れ、減速していた世界経済の成長率が拡大する。輸出の増加によって日本経済にも持ち直しの動きが出て、個人消費や設備投資も緩やかながら拡大してくる。もっとも、世界経済の成長率は2000年代半ばの5%成長に比べれば低水準にとどまる。このため日本が2%成長軌道に戻るのは難しく、実質成長率は+1.1%、名目成長率は+0.4%を予測する。

○民間でも必要な経済対策の議論が活発になることは間違いない。経済対策というと、乗数効果による経済成長率の押し上げ効果が政策判断の基準になりやすいが、真に日本に必要な対策は短期的な需要創出効果とは別の、長期的な経済成長と国民の生活水準を向上させるための社会基盤を作るという観点から考えていく必要があるだろう。

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