2009/2010年度経済見通し(2009年3月) (2次QE反映後) ~もはや『本当に』戦後ではない~
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2009/03/13


○景気は急激な悪化を続けている。世界同時不況による需要の収縮を背景に、昨年10~12月期の実質GDP成長率は35年ぶりの二桁マイナス成長となり、輸出や生産もまさしく滝を落ちるように急減している。在庫を削減するための調整が生産の減少幅を広げるため、滝つぼに落ちるとさらに水面深く沈む。


○もっとも、どんなに深く沈んでもいつかは水面まで浮かんでくる。自動車生産は2月を底に5月に向けて増産してくる計画となっている。鉱工業生産全体でも在庫調整は1~3月を目途に終了し、年央に向けて増加してくるだろう。景気を回復と後退という方向で判断するならば、今年の1~3月期が景気の底となる可能性がある。


○しかし、水面まで浮上しても、滝の落ち口と滝つぼでは高さが違う。景気が底をつけても、経済活動の水準はこれまでと大きく異なる。世界各国の経済対策は経済成長にとって何らかのプラス効果を持つが、成長率が大きく押し上げられるわけではない。年明け後の中国では景気持ち直しを示す指標も出てきているが、それだけで世界経済の成長率が元に戻るとはいえない。一方、企業の収益環境は急激に悪化しており、過剰な設備や雇用の調整が今後の経済成長の重石となることを想定しなければならない。


○世界経済も日本経済も戦後初めて経験する経済危機に直面している。「もはや『本当に』戦後ではない」という危機意識を持って、低成長時代に合わせた日本経済の姿を考えていかなければいけないだろう。


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