2009/2010年度経済見通し(2009年6月)(2次QE反映後) ~秋以降に現れてくる日本経済の実力~
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2009/06/12


○今年1~3月期の実質GDP成長率は前期に続き戦後最大のマイナス成長を記録したが、輸出や生産に持ち直しの動きが出るなど最悪期を脱してきている。ただ、今年夏ごろまでの景気回復の道筋は見えてきたが、秋以降の展望はなかなかはっきりしない。


○景気が後退から回復に転じる時に力となるのは、「在庫調整の進展に伴う自律的な回復」である。ただ、今回のように経済情勢が極めて厳しいときには政府が大型の経済対策を策定するため、「政策を通した需要の追加・誘発による回復」が成長率に影響することになる。夏に向けて日本経済に持ち直しの動きが出てくるのは、この2つの回復に負うところが大きい。


○しかし、どちらの回復も長く続くものではない。今年度後半以降は自律的な回復は一巡し、2010年度になれば政策効果の剥落が予想される。持続的な景気の回復に自信が持てないのは、「国内・海外の最終需要の増加による基調的な回復」がかなり厳しいと予想されるからだ。世界経済はマイナス成長から脱してきても2000年代半ばの5%成長に戻るわけではない。また、国内では経済活動水準の低下に合わせた設備や雇用の過剰問題の解消が課題になってくる。設備投資はしばらく減少が見込まれ、個人消費も低迷が予想される。


○「V」字回復が難しいというのはもともと大方の認識であったが、景気に持ち直しの動きが出てきたことで「L」字型シナリオとも状況は異なってきている。2009年度前半は比較的高めの成長を続けた後は、実質1%程度の低い成長が続くことになろう。


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