2009/2010年度経済見通し(2009年11月) ~反動減の大きさが懸念されるが二番底は回避へ~
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2009/11/18


○2009年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比+1.2%(年率+4.8%)と2四半期連続でプラスとなり、前期の同+0.7%(同+2.7%)からプラス幅も拡大した。輸出の増加と経済対策の効果によって、景気は持ち直しの動きが続いていることを示す結果となった。もっとも、景気がこのまま順調な回復軌道に乗っていくためには、いくつかの高いハードルが存在する。


2009年度は、景気の持ち直しの動きが継続する見込みであり、実質成長率は前年比-2.5%と2008年度の同-3.2%からマイナス幅が縮小しよう。もっとも、海外経済の改善に伴う輸出の増加と経済対策効果による押上げが主な原因であり、国内民需は弱い動きが続く。輸出の増加ペースが一服し、経済対策効果が一巡すると、景気持ち直しのペースは鈍ってくる可能性が高い。


2010年度は、景気持ち直しの動きが続き、実質成長率は前年比+1.0%とプラスに転じると予測する。ただし、エコポイント制度、エコカー補助金の打ち切りや公共投資の減少、所得・雇用環境の改善の遅れを背景とした個人消費の低迷により、景気は年度前半に踊り場局面に入る懸念がある。もっとも、輸出の増加基調が続く見込みであることに加え、子ども手当ての支給開始などの政策効果によって景気が二番底に陥る危機は回避される見込みである。


2011年度は、実質成長率は前年比+1.1%を予測する。海外景気の回復が本格化してくることから輸出の増加が続き、生産の増加が引き続き見込まれる。また、雇用・所得環境も改善に向かい、個人消費も増加していく。企業利益の増加を背景に設備投資も増加が続く。しかし、いずれも増加のペースは小幅にとどまり、景気回復の実感に乏しい状況が続こう。実質GDPの水準は低位にとどまったままであり、企業の設備、雇用の過剰感は十分に解消されていない可能性がある。


○政策効果が一時的に途切れる2010年度初めには、景気が二番底に陥る懸念が広がる可能性がある。実際には外需の持ち直しや企業部門の改善傾向が続くため、その危機は回避されよう。しかし、景気の持ち直しペースがいったん鈍化する、いわゆる踊り場局面に入るケースは十分に考えられる。


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