2010/2011年度経済見通し(2010年2月) ~当面の二番底のリスクは回避されるが政策効果剥落が懸念材料~
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2010/02/17

○2009年10~12月期の実質GDP成長率は、前期比+1.1%(年率+4.6%)と3四半期連続でプラスとなり、2009年度に入ってから続いている輸出の増加と経済対策の効果によって、足元でも景気持ち直しの動きが継続していることが確認された。名目成長率も同+0.2%(同+0.9%)と7四半期ぶりに前期比プラスに転じた。2010年1~3月期も実質GDP成長率は前期比でプラスが見込まれ、通年では前年比-2.2%となる見込みである。もっとも、ゲタが-4.0%と大幅なマイナスとなっていることが影響しており、この影響を除いた成長率は+1.7%と前年度から大幅に回復する。

○2010年度は、前半は公共投資の減少幅が拡大してくることや、輸出の増加ペースが一服することから勢いは徐々に鈍ってくるものの、底堅い個人消費や設備投資、住宅投資の底打ちによって、景気持ち直しの動きは続く。しかし後半は、エコカー減税・補助金、エコポイント制度の期限切れによって個人消費が反動から急減すると予想され、景気が一時的に足踏み状態に陥る懸念がある。政策による可処分所得の押し上げ効果は、2010年度中はあまり大きくはなく、個人消費の下支え要因としては力不足である。

2010年度の実質GDP成長率は前年比+1.4%を予想する。2009年度に比べて成長率が高まるように見えるが、これはゲタ(+1.1%)を履いていることが影響しており、年度中の成長率を見ると実質では+0.3%と弱い伸びにとどまる。特に年度下期においては、一時的に前期比の伸び率がマイナスに陥る局面も想定される。

○2011年度は景気持ち直しのペースが前年度よりやや高まるが、それでも緩やかなものにとどまる。生産の増加が見込まれ、雇用・所得環境も徐々に改善に向かい、前年度後半に落ち込んだ個人消費も持ち直してこよう。さらに、企業利益の増加を背景に設備投資も増加が続くことが予想される。しかし、いずれも増加ペースは小幅にとどまり、景気回復の実感に乏しい状況が続こう。実質GDPや鉱工業生産指数の水準は、2007年度のピーク時と比べると依然として低位にとどまったままであり、企業の設備、雇用の過剰感が十分に解消されていない可能性がある。2011年度の実質GDP成長率は前年比+1.0%を予想する。ゲタ(+0.3%)の影響は小さく、年度中の成長率は+0.7%と、2010年度のペースをやや上回ってくる。

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