2010/2011年度経済見通し(2010年8月) ~2010年度後半の調整を経て、2011年度は自律的回復へ~
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2010/08/18

○2010年4~6月期の実質GDP成長率は、前期比+0.1%(年率+0.4%)と3四半期連続でプラス成長を維持したものの、伸び率は大幅に鈍化した。内需の寄与度は前期比-0.2%と3四半期ぶりに成長率を押し下げ、外需の寄与度は同+0.3%と5四半期続けて成長率を押し上げた。

○2010年7~9月期は緩やかな回復の動きが続くものの、年度後半になると政策効果の剥落により、回復の動きが一時的に弱まる懸念がある。しかし、輸出の増加が続くほか、年度中は設備投資、住宅投資といった民需が緩やかながらも増加を続けるため、年度後半に景気が足踏み状態に陥っても、失速するには至らない。むしろ、政策効果の剥落と円高によって景気のマイナス面ばかり目立ってしまいそうであるが、その陰では企業業績や所得環境の改善が続くなど景気の自律的回復に向けた準備が進む見込みである。

2010年度の実質GDP成長率は前年比+1.7%と、3年ぶりのプラス成長を予想する。2009年度と比べると成長率が急速に高まるが、これは2009年度の成長によってゲタ(+1.3%)を履いていることが影響している。年度中の成長率を見ると、実質では+0.5%と緩やかな伸びにとどまる。特に年度下期においては、一時的に前期比の伸び率が横ばい程度で推移すると予想される。

○2011年度の景気は、2010年度後半の低迷を抜け出して、民需主導による自律的な回復軌道に乗ってくると予想される。輸出が増加傾向を維持することに加え、企業業績の改善が続き、それに伴って雇用・所得情勢も改善が続くため、個人消費、設備投資など民需の動きが活発化し、景気全体を押し上げる。2011年度の実質GDP成長率は前年比+1.7%と前年度と同じ伸び率を予想する。ゲタ(+0.3%)の影響も小さく、年度中の成長率は+1.4%と2010年度のペースを大きく上回ってくる。景気の回復に伴ってデフレ圧力は徐々に小さくなってくる見込みであり、名目GDP成長率は前年比+1.5%まで高まり、デフレーターのマイナス幅は同-0.2%まで縮小する。

○2012年度も、景気の自律的な回復の動きが続く見込みである。雇用・所得情勢の改善が続き、個人消費は底堅く推移し、企業業績の改善も続くため、設備投資も増加基調が維持される。2012年度の実質GDP成長率は前年比+1.9%と、前年度の伸びからやや拡大する見込みである。名目GDP成長率も前年比+1.9%まで拡大し、デフレーターのマイナス幅は同-0.0%となり、デフレ解消に概ね目途がつくと予想される。

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