2010/2011年度経済見通し(2010年11月) ~2010年度後半の調整を経て、2011年度は自律的回復へ~
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2010/11/17

○2010年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比+0.9%(年率+3.9%)と4四半期連続でプラス成長となり、増加の勢いも強まった。これまで景気を牽引してきた外需に息切れ感が出てきたのに対し、一時的な要因で個人消費が大きく増加したことが影響して内需が高い伸びを示した。

○2010年度下期は、政策効果の剥落の影響で景気が踊り場に入ることは避けられそうにないものの、二番底をつけることは回避できる見込みである。新興国を中心とした世界経済の回復基調は今後も維持され、日本からの輸出は増加傾向が再び強まってくるとみられる。また、駆け込み需要の剥落によって個人消費は一旦急減するものの、雇用・所得環境の改善などを背景に、その後は横ばい圏内の動きを維持できるだろう。2011年度になると次第に景気回復の勢いが増していく見通しである。

2010年度の実質GDP成長率は前年比+2.6%と、3年ぶりのプラス成長を予想する。2009年度と比べると成長率が急速に高まるが、これは2009年度の成長によってゲタ(+1.6%)を履いていることが影響している。年度中の成長率を見ると、政策効果の剥落により下期に景気が一時的に足踏み状態に陥ることが影響して、実質で+1.0%の伸びにとどまる。

○2011年度の景気は夏場ころから自律的な回復軌道に乗ってくると見込まれ、デフレ圧力も薄らいでくる。輸出の増加を背景に企業業績の改善が続き、それに伴って雇用・所得情勢も改善が続くため、個人消費、設備投資など民需の動きが活発化し、景気全体を押し上げる。2011年度の実質GDP成長率は前年比+1.3%と予想する。ゲタ(+0.1%)の影響は小さく、年度中の成長率は+1.2%と2010年度並のペースを維持する。名目GDP成長率は前年比+0.9%となり、デフレーターは同-0.4%とマイナス幅が縮小する。

○2012年度も、景気の自律的な回復の動きが続く見込みである。雇用・所得状況の改善が続き、個人消費は底堅く推移しよう。企業業績の改善も続くため、設備投資も増加基調が維持される。2012年度の実質GDP成長率は前年比+1.8%と、前年度の伸びから拡大する見込みである。名目GDP成長率も前年比+1.7%、デフレーターは同-0.1%となり、デフレ解消に概ね目途がつくと予想される。

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