2011/2012年度経済見通し(2011年5月) ~復興に向かって力強く踏み出す日本経済~
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2011/05/23


○5月19日に発表された2011年1~3月期の実質GDP(1次速報)成長率は、前期比-0.9%(年率-3.7%)と3月11日に発生した東日本大震災の影響で2四半期連続のマイナス成長となった。4~6月期についても、在庫復元の動きが強まり、復旧のための公共投資や震災対応のための政府支出が増加して経済全体を下支えする一方で、企業の生産活動はいまだに低水準であり、自粛ムードや供給制約によって個人消費の低迷が続くため、3四半期連続のマイナス成長となると予想される。


○ただし、足元の月次の動きをみれば、景気はすでに最悪期を脱したと考えられる。震災からの復旧作業が急ピッチで進められ、寸断されたサプライチェーンが元に戻りつつある。懸念された電力不足も当初ほどの深刻な状態に陥らずに済みそうだ。復興需要と好調な外需に支えられ、景気は供給力の回復に合わせて持ち直し傾向を強めていくであろう。


○電力不足や原発事故の処理の遅れといった問題を抱えながらではあるが、7~9月期以降、実質GDP成長率は前期比でプラス基調で推移する見込みであり、2011年度は前年比+0.3%と小幅ながらもプラス成長を維持しよう。2012年度は、供給制約が概ね解消することから、実質GDP成長率は同+2.9%と高い伸びを達成するであろう。


○なお、2011年中に10兆円規模の第2次補正予算が組まれると想定しているが、復興のための増税、公務員給与の削減、子ども手当ての廃止といった政策については現時点では動向が明確ではないため前提条件には含んでいない。また、今夏の電力不足は節電努力により大きな混乱なく乗り切ることができ、原発事故は情況の一段の悪化はないと仮定している。


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