2011/2012年度経済見通し(2011年6月)(2次QE反映後) ~復興に向かって力強く踏み出す日本経済~
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2011/06/10


○2011年1~3月期のGDP(2次速報)の結果や、前回の経済見通し(5月23日)以降に発表された各種経済指標の動向を踏まえて、2011~2012年度の経済見通しの見直しを行なった。ただし、景気はすでに最悪期を脱しており、東日本大震災からの復旧が進むに連れて景気回復力も増していくとの見方に変更はない。


○2011年度は、震災の痛手から復興を目指す年となる。日本経済は震災の影響によって、一部で供給が需要を下回る状況に陥ったが、復旧作業の進展とともに供給力は徐々に回復しつつあり、今年度に入って景気は最悪期を脱した可能性が高い。国内の生産体制の整備が進むにつれて、7~9月期以降は景気の回復ペースが上がり、V字型の回復を達成できるであろう。外需が大きくマイナスに寄与する半面、公共投資を中心とした復興需要が景気を押し上げる。2011年度の実質成長率は前年比+0.3%を予想する。できあがりの数字は低いが、マイナスのゲタ(-0.6%)の影響を受けており、ゲタを除いた年度中の成長率は+0.9%と、2010年度の同-0.1%から大きく回復する。


○2012年度は、景気回復の足場を固める年となる。公共投資などの復興需要の押し上げ効果は一巡してくる見込みだが、輸出は比較的高い伸びを続け、個人消費も底堅く推移し、企業業績の改善も続くため設備投資も増加基調が維持される。2012年度の実質成長率は前年比+3.0%と、前年度の伸びから急拡大すると予想される。もっとも、大幅なプラスのゲタ(+2.0%)によって押し上げられており、ゲタを除いた年度中の成長率は+1.0%と、2011年度とほぼ同ペースの回復が続く見込みである。


○なお、2011年夏に10兆円を超える規模の第2次補正予算が成立し、2011年度下期に国家公務員給与の削減が実施されると想定したが、復興のための増税、子ども手当ての廃止、原発事故への賠償といった政策については、現時点では動向が明確ではないため前提条件には含んでいない。また、今夏の電力不足は節電や輪番操業により大きな混乱はなく乗り切り、原発事故の状況には一段の悪化はないと仮定した。


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