2011/2012年度経済見通し(2011年11月) ~震災からの力強い回復力は徐々に鈍化していく~
全文紹介

2011/11/16

○2011年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比+1.5%(年率+6.0%)と大幅なにプラス成長となった(内需の寄与度が前期比+1.0%であったのに対し、外需の寄与度は同+0.4%)。東日本大震災の影響で一旦大きく落ち込んだ生産活動が、サプライチェーンの復旧に伴って急速に回復したことが背景にある。

○2011年度下期は、景気の拡大ペースがいったん弱まる見込みである。民需においては、個人消費が押し上げ効果一巡や所得の回復の遅れから伸びが大幅に鈍化することに加え、設備投資は増加基調が維持されるものの、企業の慎重姿勢を背景に伸びは小幅にとどまる。さらに外需も、海外景気の拡大ペース鈍化や円高を反映して輸出の伸びが小幅増加にとどまることから、景気の押し上げ効果はほとんど期待できない。一方、公共投資は第3次補正予算の成立を受けて堅調に増加し、景気全体を下支えするであろう。2011年度の実質GDP成長率は前年比+0.4%と予想する。2010年度の同+2.4%からは急減速するが、マイナスのゲタ(-0.5%)の影響を受けており、ゲタを除いた年度中の成長率は+0.9%と2010年度の同-0.1%からは大きく改善する。名目GDP成長率は前年比-1.3%と2年ぶりのマイナス成長に陥る。デフレーターは同-1.8%と大幅なマイナスが続く見込みである。

○2012年度は、官公需中心に復興需要が高まることに加えて、民需、外需とも増加し、景気の回復力が再び強まってくると期待される。官公需は下期になると効果が一巡してくるが、海外景気の持ち直しを受けて輸出が年度を通じて底堅く推移する。個人消費は雇用・所得状況が改善することから緩やかな増加を続け、企業業績の改善を背景に設備投資は増加基調が維持される。2012年度の実質GDP成長率は前年比+2.1%と前年度の伸びから拡大する。名目GDP成長率も前年比+1.8%まで上昇するが、デフレーターは同-0.2%とデフレが解消するには至らない見込みである。

全文紹介 前のページへもどる

ページの先頭へ

1234567890