2011/2012年度経済見通し(2011年12月)(2次QE反映後) ~停滞局面を経て2012年度は回復基調に復帰~
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2011/12/12


○2011年7~9月期の実質GDP成長率(2次速報値)は、前期比+1.5%(年率+6.0%)から同+1.4%(年率+5.6%)に小幅下方修正されたが、景気は震災後の供給力の復旧に伴って急速に回復していたとのこれまでの見方を変えるものではない。ただし、基準年の改訂などによる実績値の修正状況に加え、海外景気の見方を下方修正したことを受け、2011年度下期を中心に前回の見通し(2011年11月)から若干の下方修正を行った。高まっていた景気の先行き懸念が、足元では現実のものになりつつあると考えられる。


○2011年度下期は、景気の拡大ペースがいったん弱まり、停滞局面入りする見込みである。民需においては、個人消費が押し上げ効果一巡や所得の回復の遅れから伸びが大幅に鈍化することに加え、企業の慎重な姿勢を反映して設備投資の伸びは小幅にとどまる。さらに外需も、海外景気の伸びの鈍化や円高を反映して輸出が低迷することから、景気の押し上げ効果は期待できない。一方、公共投資は第3次補正予算の成立を受けて堅調に増加し、景気全体を下支えするであろう。2011年度の実質GDP成長率は前年比-0.4%と2年ぶりのマイナス成長に陥ると予想する。2010年度の同+3.1%から急減速するが、これはマイナスのゲタ(-1.1%)の影響を受けていることに加え、ゲタを除いた年度中の成長率も+0.7%にとどまるためである。名目GDP成長率は前年比-2.3%に低下し、デフレーターは同-1.9%と大幅なマイナスが続く見込みである。


○2012年度は、官公需中心に復興需要が高まることに加えて、民需、外需とも増加し、景気の回復力が徐々に盛り返してくると期待される。官公需は下期になると効果が一巡してくるが、海外景気の持ち直しを受けて外需寄与度が小幅ながらプラスに転じてくる。個人消費は雇用・所得状況が改善することから緩やかな増加を続け、企業業績の改善を背景に設備投資は増加基調が維持される。2012年度の実質GDP成長率は前年比+1.8%とプラス成長に転じるであろう。名目GDP成長率も前年比+1.5%まで上昇するが、デフレーターは同-0.3%とデフレが解消するには至らない見込みである。


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