2014/2015年度経済見通し(2014年9月)(2次QE反映後)~景気は緩やかに持ち直すも、下振れリスクが強まる~
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2014/09/09


○2014年4~6月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比-1.8%(年率-7.1%)と1次速報の同-1.7%(同-6.8%)から小幅下方修正された。全体での修正は小幅にとどまったが、設備投資の下方修正の一方で、その落ち込みを在庫の増加で補う形になっており、1次速報よりも内容は悪い。在庫投資は、プラス幅が大きくなった分、調整する場合のマイナス幅も大きくなるため、マイナス要因を先送りしたことになる。


○実質GDP成長率は、7~9月期には前期比+0.9%(年率換算+3.7%)とプラス成長に転じると予想され、消費税率の引き上げをきっかけとして景気が後退期に入ることは回避できる見込みである。急減した反動によって個人消費が増加に転じることに加え、公共投資、設備投資の増加や輸出の持ち直しが押し上げ要因となる。このため、2015年10月からの消費税率の引き上げを決定する障害にはならないであろう。


○実質所得の落ち込みをなど背景に、今後の個人消費の回復ペースは鈍いと予想され、景気の持ち直しペースは緩やかとなり、2014年度の実質GDP成長率は前年比+0.2%と小幅プラスにとどまると予想する。内需の伸びが弱く、ゲタ(+1.1%)を除いた年度中の成長率では-0.9%となる見込みである。夏場の天候不順の影響などから個人消費が低迷する場合、積み上がった在庫を急速に調整する動きが強まる場合、さらに海外経済の悪化により輸出が低迷する場合には、景気が下振れるリスクがある。


○2015年度は、10月に消費税率が10%に引き上げられると想定しており、駆け込み需要と反動減が発生するが、年度中の動きであるため、均してみると2014年度と比べるとマイナスの影響が小さい。2015年度の実質GDP成長率は前年比+1.1%を予想する。前半は駆け込み需要も加わって景気の持ち直しが続くが、後半は反動減や実質所得の減少にともなって個人消費が落ち込み、その後も低迷が続くため、景気が後退局面入りする懸念が出てくる。ゲタ(+0.7%)を除いた年度中の成長率では+0.5%にとどまる見込みである。


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