2016/2017年度経済見通し(2016年2月)~緩やかに持ち直すが、横ばい圏での動きが長期化するリスクも~
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2016/02/16


○15日に発表された2015年10~12月期の実質GDP成長率(1次速報)は、前期比-0.4%(年率換算-1.4%)と2四半期ぶりにマイナス成長に転じた。景気は横ばい圏から抜け出せていない。暖冬による冬物衣料の販売不振などで個人消費が大きく落ち込んだことが効いたが、天候不順の影響を除いても個人消費の動きは弱く、家計の節約志向の強まりに加え、株価下落などによるマインドの悪化も影響したと考えられる。


2015年度の景気は、1~3月期にはプラス成長に転じるが、前期比+0.1%と横ばい圏での動きが続き、年度の実質GDP成長率は前年比+0.6%にとどまる見込みである。ゲタ(+0.9%)を除いた年度中の成長率は-0.3%とマイナスとなる。個人消費が同-0.3%と2年連続で減少することが低成長率の主因である。


2016年度は、年度末にかけて成長率の上昇ペースが高まり、実質GDP成長率は前年比+1.0%とプラス成長が続くと予想される。年度前半は緩やかな持ち直しペースにとどまり、一時的に下振れ懸念が強まる局面もあろうが、後半からは、海外経済の回復を背景に輸出の増加テンポがやや高まるうえ、2017年4月の消費税率の引き上げを控えた駆け込み需要が景気の持ち直しペースを高める見込みである。また、雇用需給の引き締まりを背景に家計の所得の伸びが底堅く推移することに加え、原油など資源価格の下落が、年度を通じて家計の所得や企業利益の押し上げに寄与することも景気を下支えする要因となる。ただし、海外経済がさらに減速すれば、輸出が減少し、景気の横ばい圏での動きが長期化するリスクが高まってこよう。


2017年度は、消費税率引き上げを受けて、実質GDP成長率は前年比-0.3%とマイナス成長に陥る見通しである。前回引き上げ時と比べて税率の引き上げ幅が小幅であり、軽減税率も適用されるため、駆け込み需要と反動減の大きさも小規模になるが、それでも家計の実質所得が目減りするインパクトは大きく、年度前半はマイナス成長が続く。ただし、後半は東京オリンピック開催に向けた需要の増加などから景気は持ち直し基調に転じると期待される。


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