2016/2017年度短期経済見通し(2016年5月)~緩やかに持ち直すが、横ばい圏での動きが長期化するリスクも~
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2016/05/19
調査部


○2016年1~3月期の実質GDP成長率は、前期比+0.4%(年率換算+1.7%)と2四半期ぶりにプラス成長に転じた。うるう年効果によって、個人消費や政府消費などが堅調に増加したことが、成長率全体を押し上げたと考えられる。景気は、底割れは回避されたものの、2015年度に入ってからプラス成長とマイナス成長が交互に繰り返されており、均してみれば依然として横ばい圏内での動きにとどまっている。


○今回の見通しでは、消費税率の引き上げは2019年4月まで2年間先送りされることに変更した。今回の実質GDP成長率の結果は消費税率の10%への引き上げ延期の有無を検討するような内容ではないものの、世界的に財政面から景気刺激が必要との意見が強まっている中で、安倍政権としては、5月26~27日の伊勢志摩サミットでの議論も考慮して決断するということになるであろう。


2016年度は、年度末にかけて成長率の上昇ペースが次第に高まってくる見込みであり、実質GDP成長率は前年比+0.8%とプラス成長が続くと予想される。ゲタ(+0.2%)を除いた年度中の成長率は+0.6%となる見込みである。持ち直しペースがやや高まってくるのは夏場からであり、年度初めは、景気は引き続き横ばい圏内での動きにとどまると予想される。景気が持ち直すのは、海外経済の回復を背景に輸出の緩やかな回復が続くほか、海外経済の失速懸念が後退することによって、企業および消費者のマインドが改善し、内需にも持ち直しの動きが出てくると期待されるためである。ただし、海外経済がさらに減速すれば、輸出が減少し、景気の横ばい圏での動きが長期化するリスクが高まってこよう。


2017年度は、緩やかな景気回復の動きが続き、実質GDP成長率は前年比+1.1%に高まろう。雇用・所得情勢の改善が続くことを背景に個人消費が緩やかに持ち直し、企業業績の改善を受けて設備投資の増加基調が維持されることが景気を下支えする。また、海外景気の回復が続くことから、輸出も増加が続くと予想される。ゲタ(+0.3%)を除いた年度中の成長率も+0.8%まで高まる見込みである。


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