2016/2017年度短期経済見通し(2016年6月)(2次QE反映後)~下振れリスクが残る中、景気は緩やかに持ち直していく~
全文紹介

2016/06/09
調査部


○6月8日に発表された2016年1~3月期の実質GDP成長率(2次速報)は、前期比+0.5%(年率換算+1.9%)と1次速報の同+0.4%(同+1.7%)から上方修正された。もっとも、修正幅は小幅であり、特に景気の見方に変更が必要な内容ではない。うるう年効果によって個人消費や政府消費などが堅調に増加したことが、1~3月期の成長率全体を押し上げたと考えられ、景気は横ばい圏内にとどまっている。


○前回5月見通し時点で、すでに消費税率の10%への引き上げのタイミングが先送りされることを織り込んでいたが、今回の見通しでは2016年度第2次補正予算が組まれ、その効果が公共投資等を中心として年度後半から現れてくることを新たな前提条件として追加した。消費税率の引き上げのタイミングは2019年10月となる見込みであり、駆け込み需要の発生等の影響は今回の見通し期間内には発生しない。


2016年度は、年度末にかけて緩やかな景気の持ち直しが続き、年度の実質GDP成長率は前年比+0.9%とプラス成長が続くと予想される。景気が持ち直すのは、実質所得の増加を背景に個人消費が底堅さを取り戻すことに加え、海外経済の回復を背景に輸出の緩やかな持ち直しが続くためである。また、業績が厳しい中にあっても、企業は必要な投資を行うと考えられ、設備投資が増加基調を維持することも景気を下支えする要因となる。ただし、金融市場の混乱などをきっかけとして、持ち直しの兆しがうかがえる海外経済が再び減速し、輸出が減少傾向に転じることになれば、これまでの景気の横ばい圏での動きが長期化するリスクが高まってこよう。


2017年度は、緩やかな景気回復の動きが続き、実質GDP成長率は前年比+1.0%と、前年度とほぼ同程度の伸びを維持できる見込みである。雇用・所得情勢の改善が続くことを背景に個人消費が緩やかに持ち直すうえ、企業業績の改善を受けて設備投資の増加基調が維持されることが景気を下支えする。また、海外景気の回復が続くことから、輸出も増加が続くと予想される。ゲタ(+0.3%)を除いた年度中の成長率は+0.7%と、前年度とほぼ同じテンポを維持するであろう。


全文紹介 前のページへもどる

ページの先頭へ

1234567890