2016/2017年度短期経済見通し(2016年9月)(2次QE反映後)~下振れリスクが残る中、景気は緩やかに持ち直していく~
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2016/09/09
調査部


○9月8日に発表された2016年4~6月期の実質GDP成長率(2次速報)は、前期比+0.2%(年率換算+0.7%)と1次速報の同+0.0%(同+0.2%)から上方修正された。これで2四半期連続でのプラスであり、景気は依然として横ばい圏内にはあるものの、徐々にそこから抜け出しつつあると考えられる。景気が持ち直していくための足場が固まりつつあると考えられ、今後は景気に明るい動きが広がってくる可能性が高い。


2016年度は、年度末にかけて緩やかな景気の持ち直しが続き、年度の実質GDP成長率は前年比+0.9%とプラス成長が続くと予想される。景気が持ち直すのは、実質所得の増加を背景に個人消費が徐々に底堅さを取り戻すことに加え、海外経済の回復を背景に輸出が緩やかに持ち直していくためである。また、年度末にかけては2016年度第2次補正予算の効果が現れ始めることも景気を下支えする要因となる。ただし、金融市場の混乱などをきっかけとして、持ち直しつつある海外経済が再び減速し、輸出が減少傾向に転じることになれば、これまでの景気の横ばい圏での動きが長期化するリスクが高まってこよう。


2017年度は、緩やかな景気回復の動きが続き、実質GDP成長率は前年比+1.0%まで高まる見込みである。雇用・所得情勢の改善が続くことを背景に個人消費が緩やかに持ち直すうえ、企業業績の改善を受けて設備投資の増加基調が維持されることが景気を下支えする。また、2016年度第2次補正予算の効果が本格化することも景気を押し上げる。さらに、海外景気の回復が続くことから、輸出も増加基調が続くと予想される。


2018年度は、東京オリンピックを控えた需要の盛り上がりがピークに達するため、公共投資や首都圏での再開発案件の増加が景気の押し上げ要因となる。しかし、2016年度第2次補正予算の効果の剥落によって公共投資がマイナスとなること、原油価格など資源価格の持ち直しもあって国内物価が上昇し、実質賃金の伸びが鈍化することが個人消費の勢いを削いでしまうこと、さらに米国景気の金融引き締め再開をきっかけに海外景気の伸びが鈍り輸出が低迷することなどのマイナス要因が重なる。このため、実質GDP成長率は前年比+0.7%に鈍る見込みである。


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