2017/2018年度短期経済見通し(2017年3月)(2次QE反映後)~下振れリスクが残る中、景気は緩やかに持ち直していく~
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2017/03/08
調査部


○3月8日に発表された2016年10~12月期の実質GDP成長率(2次速報)は、前期比+0.3%(年率換算+1.2%)と1次速報の同+0.2%(同+1.0%)から上方修正された。4四半期連続での増加であり、景気は緩やかに持ち直している。もっとも、中身を見ると、外需の前期比寄与度の+0.2%に対し、内需の伸びは同+0.1%と小幅であり、回復の勢いに力強さはない。


○大統領選後から続いていた米株上昇、ドル高、金利上昇のいわゆるトランプ相場は2017年に入ってドル高、金利上昇が一服したものの、株価は上昇が続くなど、依然として政策効果による米国経済の拡大への期待は根強い。今後、トランプ政権の政策の日本経済への影響として重要となるのが通商問題の行方である。2月の日米首脳会談で厳しい要求はなかったが、経済対話の行方次第では、日米の対立が浮き彫りとなり、それを材料に急速な円高が進むなどの可能性がある。さらに、予測期間を通じて、トランプ大統領の言動や米国景気の拡大期待の剥落によって金融市場が混乱し、世界景気が下振れるリスクが残る。


2016年度は、1~3月期も実質GDP成長率は前期比プラスを維持できる見込みであり、年度での成長率は前年比+1.3%と2年連続でプラス成長を達成する。輸出と生産の勢いが鈍るとともに、住宅投資は前期比マイナスに転じよう。しかし、2016年度補正予算の執行によって公共投資がプラスに転じるほか、設備投資の増加基調は維持される。また、物価上昇圧力が高まることが家計の購買力を抑制する懸念があるものの、雇用・所得情勢の持ち直しが続く中で、個人消費は底堅く推移する見込みである。


2017年度も、緩やかな景気回復が続き、実質GDP成長率は前年比+1.3%と3年連続でプラス成長を達成する。資源価格の上昇と円安を背景に物価の上昇圧力がさらに高まるため、労働需給がタイトな中にあっても実質賃金は前年比マイナスに転じ、個人消費の伸びを抑制しよう。それでも、海外経済の持ち直しを背景に輸出や生産の増加ペースが維持されること、年度前半は2016年度補正予算による押し上げ効果が続くこと、さらに、企業業績の改善を受けて設備投資が緩やかに増加することが景気を下支えする。


2018年度は、緩やかな景気の持ち直しが続く中、実質GDP成長率は前年比+1.0%に鈍るであろう。東京オリンピックを控えてインフラ建設等の需要の盛り上がりがピークに達するほか、首都圏での再開発案件の増加が景気の押し上げ要因となる。また、海外経済の持ち直しを背景に、輸出の増加も続くと予想される。しかし、追加の経済対策を見込んでいないため公共投資がマイナスに転じること、資源価格の上昇と円安を受けて物価の上昇が続くため実質賃金がマイナスで推移し、個人消費の伸びを抑制する見込みである。


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