コモディティ・レポート (2014年9・10月)
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2014/11/04
調査部 芥田 知至


I.コモディティ市況全般: 9~10月は原油を中心に総じて下落傾向


ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・ジェフリーズCRB指数は、6月下旬にかけて上昇していたが、その後、下落傾向が続いた。マクロ経済環境をみると、欧州や中国を中心に景気の下振れ圧力が意識される中、10月に入ると、米国景気の減速も懸念されるようになり、コモディティ市況の下押し要因となった。コモディティ市況の下落は一巡したとみられるものの、当面、反発力は弱いであろう。


II.エネルギー市況: 原油は大幅下落


ブレント原油は、6月にイラク情勢の緊迫化を受けて上昇したものの、その後は、需要鈍化懸念などを背景に下落傾向で推移し、10月16日には一時82.60ドルの安値をつけた。北半球が冬場になり、原油の需要期に入ってくるものの、当面、原油需要の下振れ懸念は残るとみられ、上値が重い展開が予想される。


III.ベースメタル市況: 銅は下落後、6,600ドル前後で推移


銅市況は、世界景気の減速懸念やドル高を材料に下落傾向で推移し、10月中旬には一時6,600ドル割れに下落した。世界景気の減速懸念は一巡しつつあるが、銅は、鉱山からの銅鉱石の供給増が意識されやすいこともあり、銅相場は、一進一退が続きやすい状況とみられる。


IV.貴金属市況:金は1,200ドル割れに下落


金市況は、7月中旬に1トロイオンスあたり1,340ドルに迫ったものの、その後は、下落傾向で推移し、10月末には一時1,160ドル近くの安値をつけた。今後も、米国と日欧の金融政策の方向性の違いからドル高が進みやすいとみられる中、金相場は上値の重い展開が予想される。


V.トピック


注目される11月27日のOPEC総会・・・原油価格の下落が進む中、OPEC(石油輸出国機構)の動向に注目が集まっている。従来、サウジアラビアを中心にブレント原油で100ドルが適正な水準との見方を示してきたが、その水準を下回ってきたため、原油の減産を決定する可能性があるからだ。しかし、サウジアラビアなどOPEC諸国の多くは、原油価格下落への対応を急がない様子である。11月24日に交渉期限を迎えるイラン核開発協議の行方も、今回のOPEC総会を読みにくくする要因である。


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