コモディティ・レポート (2015年3・4月)
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2015/05/21
調査部 芥田 知至


I.コモディティ市況全般: 3~4月は下落後、反発


ドル建て国際商品市況全般の動向を示すロイター・コアコモディティーCRB指数は、昨年6月下旬をピークに今年3月中旬にかけて下落傾向で推移した後、反発している。マクロ経済環境をみると、欧州景気が持ち直す動きをみせる一方で、米国景気にもたつきがみられ、中国景気は減速した状態が続いている。今後、世界景気の回復に伴って、コモディティ市況は上昇するだろうが、その上昇ペースは緩やかだろう。


II.エネルギー市況: 原油は反発後、上値が重くなる


国際指標とされるブレント原油は1月13日に45.19ドルの安値をつけた後、反発に転じ、5月6日には69.63ドルに上昇したが、その後、やや上値が重くなっている。今後、米国の原油需給の緩和状態は緩やかに引き締まりに向かい、原油相場は上昇すると予想されるが、上昇ペースは緩やかだろう。


III.ベースメタル市況: 銅は上昇し、6,400ドル台


銅市況は、1月中旬に5,300ドル台の安値をつけた後、5月中旬にかけて6,400ドル台まで持ち直してきている。ギリシャ問題など不透明要因もあるものの、銅需給に大きな変動はなく、今後の銅相場は、世界景気の持ち直しに合わせて緩やかな上昇傾向を辿るものと思われる。


IV.貴金属市況:金は下落後、上昇に転じて一時1,230ドル台


金市況は、3月中旬には1,150ドルを下回った後、上昇傾向で推移し、5月中旬には一時1,230ドル台まで上昇した。ギリシャ問題や中国景気の不透明感が相場を支えるものの、米国の金融政策が利上げに向かう中で上値も限定的であろう。金市況はボックス圏の推移が見込まれる。


V.トピック


原油相場の先行きについて・・・5月上旬にかけて、原油相場は速いペースで上昇したが、その後、改めて、原油供給の潤沢さが意識されている面もあり、上値が重くなっている。シェールオイルを中心とした米国の原油生産は高止まりが続き、原油在庫の削減にも時間がかかりそうだ。今後、米国の原油需給の緩和状態は緩やかに引き締まりに向かうと予想される。しかし、ドル高圧力が見込まれること、OPECが減産に慎重なこと、世界景気の拡大テンポは緩やかなことなどから原油価格の上昇ペースは緩やかになるだろう。


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